田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

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皆様の声 VOICE

江戸川区中央、47歳、男性からメールをいただきました。

 用件は同小学校の校歌についてです。
 2番の歌詞「なびく煙ひびく音が日本の文化を築くのだ」の部分は、もう子供たちに歌わせるべきではないのではないかということです。
 われわれが通っていたころ、すぐ裏のヘドロの川ではメタンガスの泡が水面にわきたち、隣のベニヤ工場からは黒い煙がいつも立ちのぼっていました。どちらも夏場の異臭は特にひどく、子供たちは鼻をつまんで小走りに通りすぎていたことがいまも思い出されます。

 もちろん、カドミウム、PCB、六価クロムなど、負の部分がまったく喧伝されていなかったわけではありませんが、車は黒煙を撒き散らして縦横無尽に走り、いつも町工場のプレス機の音がひびく風景を含めて、それが社会の活力だと少なからず信じられていた時代でした。

 あれから40年近くが過ぎ、ヘドロの川は親水公園として生まれ変わり、ベニヤ工場の跡地には総合文化センターが建設されました。いずれも江戸川区の文化度をアピールする象徴的な存在といっていいでしょう。

 では文化とはなにか。少なくても校歌のなかでの文化とは、環境を守りながら、自分たちの町を慈しもうとする心が含まれるべきです。すなわち、いまは「なびかない煙、ひびかない音」と文化の構築をいかに両立させるかということを身をもって教えるべきだと思うのです。

 お父さんお母さんたちが、煙と騒音にまみれながら働いてきたから江戸川区の今日があります。そんな、先人たちへの敬意や江戸川区の歴史そのものを忘れないために、削除することまでは求めるべきではないでしょうが、少なくてもいまの子供たちに声に出して歌わせるのは明らかに不適切だと思います。....と、こんな内容で江戸川区教育委員会の荒井氏とやりとりしたのですが、のらりくらりとした文面が返ってくるだけで一向に進展がありません。

 区の教育行政をご担当され、しかも同じスモッグを吸ってきたものどうし、田中さんにもぜひ知っておいてほしいと考え、長文非礼ながら問題提起させていただきました。

2012年12月21日