議会とお酒の関係
中川昭一財務・金融担当相は、ローマで2月14日(土)まで開かれていた先進7ヶ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の閉会後の記者会見で、明らかに酒に酔っているかのような対応をした。
ゆっくりとした口調で、言葉は途切れがち。時折ろれつが回らなかったり、眠そうに目を閉じたり。
このように当時の時事通信社は伝えている。
これが原因となり、中川昭一財務・金融担当相大臣職を辞することとなった。
政治家が酒に酔って記者会見に臨むこと自体、時代が逆戻りでもしたかのような錯覚を覚えた。これまで長年、議員とタバコの関係について長く取り上げてきた私としては、タバコを吸いながら、記者会見のように人と話をすることは失礼だと思ってきたわけだが、常識的に考えて、飲酒はそれ以前の問題であろう。
実は、議会とお酒との関係には歴史がある。
江戸川区議会にあっても、平素の会議で飲酒が話題になることはないが、視察と称して、地方へ行ったときには、これまで議員の飲酒をどうするかが、話題となった。
少なくとも、私が議員になったばかりの時は、視察中とはいえ、昼食でビールが出るのは当たり前だった。議員だけでなく随行してきた職員までも飲酒をしていた。昼食は公費負担なのだから、多分、当時は酒代も公費負担だったかも知れない。
それが酒代の公費負担は良くないという風潮に変わってきた。だったら、私費として酒代を出すのであれば問題なかろうと、私費によりビールを飲み出した。
それが時代が移りゆく中にあって、たとえ私費であっても視察という仕事中に飲酒をするのは良くないとなって、視察中の昼食時は飲酒厳禁となった。
今は、宿泊を伴う視察の時、夜、懇親会と称して、皆、1万円を出し合って、食事をするときに、飲酒するということだけが許されている。
私は普段から酒を飲まないので、そんな席でも酒は飲まないのだが、あのような「狂い水」をよく平然と、他の政治家の前で議員が飲めるなぁ。と逆に私は感心する。
私だったら、とても怖くてそんなことはできない。
酒を飲んだときのことを想像してみれば、わかりそうなものだ。
隣に女性が座っていたら、手を出してしまうかもしれない。
何気ない発言が、言葉の暴力になってしまうかもしれないし、言ってはいけないことを言ってしまうかも知れない。
ちょっとした行き違いで、暴力をふるってしまうかも知れない。
はたまた良い気分になって、その場で寝てしまうかも知れない。
とにかく仕事上の人たちと、懇親会とはいえ共に飲酒するつもりはない。
懇親会であろうが、なかろうが、おまえは普段からお酒を飲まないではないかと言われれば、それまでだが、そのくらい普段から、私は気をつけていると言うことである。
2009年02月17日