田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
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日刊田中けん

人命尊重を優先して、自動車税を改正する必要性を認める

車保有税15年から増税 総務省、取得税廃止で
2013/6/28 2:05 日本経済新聞より


 総務省は自動車を持つ人が地方自治体に毎年支払う自動車税と軽自動車税を2015年から増額する検討に入った。購入時に自治体に納める自動車取得税が同年10月の消費増税に合わせて廃止されるため、保有2税の増税で地方税収を補う。10月をメドに具体策をまとめるが、自動車業界の反発は必至だ。与党の税制調査会による年末の税制改正論議の焦点になる。
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 これまで私は軽自動車優遇税制を廃止せよと何度も何度も訴えてきた。
 その主張は今でも大きくは変わらないが、庶民が望むと望まざるとに関わらず、やはり政府は、自動車に関する税金の増額を望んでいる様だ。


 自動車取得税が廃止されるのは、消費税との整合性の問題。
 自動車税が増額されるのは、取得税が廃止され、その減額を補い、更に増税をするため。


 真の意味で、私が言い続けてきた「軽自動車に乗る人たちの命を守る」という意味での税制改革では決して無い。


 多くの軽自動車利用者は、国民の利権である軽自動車の優遇税制を支持して、「軽自動車を守れ」と言うだろう。
 しかし、何度も言うように、その主張のどこにも、軽自動車によって失われてきた人命についての思想があるのだろうか。


「軽自動車は危ない車では無い。年々、衝突安全性も向上している」
 このように軽自動車は危ないという私の説に異論を持つ者もいる。


 では、独立行政法人自動車事故対策機構 NASVAで行っている衝突性能試験において、最高ランクの5スターを獲得した軽自動車はどれだけあっただろうか。
http://www.nasva.go.jp/mamoru/new_car_h24L.html
 こちらのホームページをみると、ここには、2台の軽自動車が掲載されている。1台はSUZUKIワゴンRだ。もう1台は、HONDA N BOXである。それぞれの総合評価は以下の点数になる。
 ワゴンR 154.3点
 N BOX  157.7点
 ちなみにMAZDA CX-5  184.3点。文句ない5スターだ。


 詳しいデータはホームページを見てもらうとして、常識的に考えても、車格の小さい車と大きな車では、乗車員の安全性は、大きな車の方が高い。
 軽自動車が危なくないなどという主張は全くの詭弁だ。


 人命を守るための制度変更は、色々なやり方があろう。
 独断で、勝手に提案してみる。
① 軽自動車枠をこのまま撤廃してしまう方法
② 軽自動車枠はそのままにして、排気量を1500㏄、その車格を横1.7m、縦4.0mまで拡大する方法
③ ②の軽自動車枠を、増税する方法


 とにかにマニアが乗る、軽自動車並の小さな車は別にして、庶民が乗る最小規格の車は、排気量を1500㏄、車格を横1.7m、縦4.0m。これを基準に考えて良い。
 そう考えれば、②は1番世論受けはいいのだろうが、既存のコンパクトカーに乗っていた人たちも、軽自動車枠に括られて減税対象になることから、国・自治体からすれば、減収になるだろう。
 今の財政難の中、減税は選択しにくいので、②はない。


 また①を選択した場合、本来軽自動車設定があれば、基礎的自治体である、市区町村の財源が増えるのに対して、単純に軽自動車枠を廃止してしまえば、その財源は無くなり、都道府県税が増えることになる。
 人命尊重の大義とは全く関係ないが、基礎的自治体の財政を豊かにするためには、単純に軽自動車枠を外すのも、いかがなものかと思うに至った。


 よって私は、③を選択することが、この中ではベストだと信じる。増税とは言っても、常識的に考えて、2000㏄クラスの車よりも増税になることはあり得ない。だから、常識的な増税を受け入れて、この車格の乗用車に多くの日本人が乗ることが良いと思う。


 


 日本の自動車税制によって、多くの日本人の命が危険にさらされてる。これは明らかな人災なのである。


2013年07月01日