田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

t_ken

日刊田中けん

非常時には平時の常識が通用しない。

読売新聞のネットニュースからの転載です。
-------------------------------
スピード違反は急患でやむを得ず、医師が軽減措置求め提訴

 急患のために病院へ向かう途中、スピード違反をしたが、警察庁通達の軽減措置を受けられず免許を取り消されたとして、東北大病院の男性医師が県を相手取り、処分の取り消しを求める訴訟を、仙台地裁に起こした。

 警察庁の通達では、急患往診や傷病人搬送などやむを得ない事情があった場合、免許取り消し期間が1年から180日の免許停止に軽減されるとあり、医師は通達の適用を求めている。

 訴えでは、男性医師は2008年9月24日夕、担当する入院患者の病状が悪化し、応援に来ていた別の病院から戻る途中、仙台市青葉区で、制限速度40キロ・メートルを上回る96キロ・メートルで乗用車を運転。交通取り締まりを受け、累積が計15点となり、1年間の免許取り消し処分になった。

 医師は、通達の適用される事案で、1年間の免許取り消し処分は違法とし、応援診療も事実上出来なくなったとしている。

 宮城県警訟務室は「コメントは差し控えたい」としている。

(2009年3月17日00時37分  読売新聞)
-------------------------------
宮城県警は、非常時の概念が分かっていないようだ。
非常時には、平時の常識は通用しない。

 過去にも、こんな話を聞いたことがある。
阪神淡路大震災の時、病院で輸血が必要となり、同じ血液型の人間を複数、病院まで運ばなければならなくなったときがあった。その時、車の定員以上の人間が必要になったのだが、そこにいた役所の人間が、車には定員以下の人間しか乗らないようにと言ったそうである。

 同様に、被災した人たちに弁当が配られた。その弁当は賞味期限が切れていた弁当だった。そこにいた役所の人間は、賞味期限が切れた弁当は食べないようにと言ったそうである。

 どちらにせよ、役所の人間からすれば、その場の違法行為を見逃した自分の責任を追及されないための対応であって、真に今、何をすべきなのかという発想はない。

 私は、非常時には、平時のルールを破っても良いと思う。もちろん、その後、そのことが問題となり、裁判となって、その時の状況が「非常時」と認められなければ、その違法行為に対して罰を受けることもあるだろう。
 しかし、人間には、頭が付いているのだ。非常時という、平時の常識が通用しないときこそ、柔軟に、今、一番何をすべきなのかを考え行動できるのが人間ではないのだろうか。

 何でもそうだが、事態が急変したとき、平時の遵法的精神しか持てないような「お役所的」な人間では、その場を適切に乗り切ることはできないだろう。

 非常時の行為は、例えそれが違法行為だとしても、内容如何によっては、免罪されるべきだと思う。もちろん、それを決めるのは、私ではなく裁判所なのだが。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(市区町村)へ
にほんブログ村

2009年03月17日