田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

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日刊田中けん

政治へのフラストレーションは、有名人が受け止める。

 3月29日、森田健作氏が千葉県知事選に当選した。
このような有名人が当選する現象は、今後も続いていくだろう。
この現象を私は、自民党と民主党の敗北だと思っている。
政党政治に対するアンチテーゼとしての現象だと思っている。



 直近の選挙で言えば、宮崎県知事選挙でも、有名人が県知事に当選した。
大阪不支持選挙では、自民党の推薦があったとはいえ、やはり有名人が府知事に当選した。



 これは、政党推薦が、力を持たなくなっていることの証明である。
 候補者は、顔が見える人物でないと選挙には勝てない。
 顔が見えると言うことは、良くも悪くも有名であることとほぼ同義である。



 改めて言うまでもなく、比例代表は例外だが、それ以外の選挙では、普通、投票用紙に個人名を書いて、選挙は行うのである。
 よく選挙には、地盤・看板・カバンの3バンが必要だと言うが、その中でも特に、「知名度」という看板が一番必要であると、最近の大きな選挙は証明している。



 私は小選挙区制という個人名を書かせながらも、有権者に事実上、政党公認による二つしか選択肢を与えない選挙制度に反対している。
 また同時に、政党に主体性を持たせ、個人名を書かせない比例代表制にも違和感を感じている。



 自民党にも民主党にも集約されない、様々な思いが有権者にあるというのに、それを選挙は半ば強引な形で、集約しようとしていく。それは仕方が無い行為だと認めても、小選挙区制や比例代表制のような選挙よる集約では、そこからこぼれ落ちる民意がたくさん出て、民主制としての正当性が著しく低くなるのだろうと思っている。



 試行錯誤は続いていくだろうが、国民の期待に応えられない自民党と民主党が続く限り、有名人が当選するという現象はまだまだ続くであろう。
 いや、逆でした。政党が公認・推薦した候補こそが当選するなどという思い上がりによって候補者を決めている政党では、明日がない。
 魅力ある候補者を政党が後押しするような、あくまでも候補者を裏方から支えられるような政党で無いと、これからの選挙は、候補者の脚をひっぱりかねない。



 本当に、小選挙区制は罪作りな制度だ。候補者を政党の奴隷としてしまい、「魂の訴え」を候補者から奪ってしまった。政党が作った政策集をオウム返しのように言うだけならば、誰だってできるではないか。
 政党に頼らずとも当選できるだけの魅力を持った政治家が、たくさん政界に出現してくれることを私は望んでいる。



 その意味で言えば、有名人が立候補することも大いに結構である。最終判断は、有権者が決めることなのだから。

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2009年03月31日