歴史的建築物の保全は、同時代を生きる我々の責任だ。
ソウルにある南大門が、2008年2月10日に全焼した。
その時、私は異国の建造物でありながら、
「なんと言うことだ」と、心の中で嘆き悲しんだ。
放火らしいと言う報道があったときは、
まさか犯人は、日本人ではないよな。などと邪推してみたりもした。
結局犯人は、韓国人だったようだが、個人的感想を言えば、
彼は万死に値する罪を犯したと思う。
昔、私は親から、「形あるものは壊れる」と教えられた。
その考え方は、壊れることは仕方が無いという無機物も持つ命の無情さと、
だからこそ壊れないように大切に扱わなければならないという注意の、
今考えてみれば、二つの意味が込められていたように思う。
人間を始めとする生物だって全く同じではないか。
人間が死ぬのは仕方が無い。
しかし、簡単には死なないように大切に生きていかなければいけない。
歴史的建造物の火災は、お隣の韓国だけではなかった。
1月2日 藤沢市にある「旧モーガン邸」がほぼ全焼。
2月14日 杉並区にある昭和初期の洋風建築を伝える「トトロの家」が全焼。
3月15日 横浜市戸塚区にある国の重要文化財「旧住友家俣野別邸」が全焼。
3月22日 大磯にある「旧吉田茂邸」が全焼。
一度亡くなった物は二度と帰ってこない。
全国的な対策を、真剣にかつ早急に考えなければいけない時期に来ているのは確かである。
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2009年04月01日