田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

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日刊田中けん

目から鱗のクレジットカード利用法

海外での話です。
皆さんは、海外へ行かれるときは、どうやって現地通貨を入手しますか。

①日本円
 日本の空港で、または現地の空港などで両替する方法です。一般的には換金率が一番悪い方法です。それでも価値観は人それぞれですから、何よりも面倒なことを嫌う人は、日本円の現ナマを常に持っていた方が余計なことを考えなくて済みます。日本円ならば、どこの国へ行ってもまず両替できないということはないでしょう。
 私からの提案とすれば、持参はすれども、できれば最後まで使わずに、保険としてお持ちになるのが良いかと思います。

②トラベラーズチェック(以下、TC)
 現金を両替するより有利な為替レートで換金されます。それは+1円として計算されます。例えば、1ドル=100円ならば、1ドル=101円のレートが適用されます。それと発行手数料が原則として1%かかります。
 ちなみに私は、ここ何年もTCを使っていません。

③国際キャッシュカード
 つい最近まで、私もよく使っていました。
 国際キャッシュカードを使ってみると、ATMからまとまった現地通貨を札(←気分の問題として、ここが重要)として入手できます。それがとても便利なのです。
 ただし、換金率はよくありません。
 例えば新生銀行のキャッシュカードの場合、引き出し手数料等は無料ですが、換算レートが+4%上乗せされます。1ドル=100円ならば、1ドル=104円のレートが適用されます。
 CITIBANKでは、+3%の上乗せとなります。
 イーバンクでは、+1.63%の上乗せとなります。
 その他の国際キャッシュカードの場合、交換レートの上乗せ分もありますが、そもそも出金回数に応じて、210円/回が加算されますので、少額な出金では損をしてしまいます。

④クレジットカード
 現地通貨を手にしない利用ですから、本来ならば主旨から外れます。それでも今や海外へ行くには持参必須となったクレジットカードは買い物における王道です。参考までにその仕組みを説明します。
 海外でのクレジットカード利用は、売上票等のご利用データが、各国のVISAセンター/MasterCardセンターから米国の決済センターに到着した時点で、VISAインターナショナル/MasterCardインターナショナルが外貨に交換するレートに、海外利用にかかる事務処理コストとして1.63%をプラスしたレートで円換算されます。
 わかりやすく表記すると、1ドル=100円の時ならば、クレジットカードを利用することで、1ドル=101.63円として買い物をするということです。実際には、各種クレジットカードは、利用額に応じて、0.5~2%のマイルやポイント、キャッシュバックなどを行っていますから、実質的には±0前後となりますが、交換レートに上乗せ分があることにかわりはありません。
 これからも、使えるところではクレジットカードを主流で使い続けることが有利です。

⑤クレジットカードによるキャッシング
 現地通貨は、たとえ少額であったとしても必要不可欠です。その場合、クレジットカードによるキャッシングが条件付きながら、最も有利になります。海外キャッシングの場合は、通常クレジットカードを使って発生する事務処理コストとしての1.63%がレートに加算されません。ただし、年利18%の利子が日割りで付きます。
 利用した日の翌日から、実際に利子も含めてお金を支払った日までを60日と仮定した場合、何%の利子を払わなければならないか計算します。18%*60日/365日の計算式で求めます。その値が、2.96%ですから、約3%としましょう。これだけを見ると、イーバンクによる国際キャッシュカード(+1.63%の上乗せ)を利用した方が有利のようにも思えます。
 しかし、キャッシングの場合は通常、繰り上げ返済が可能です。海外のATM等で出金してから、60日後の自然引き落としを待つのではなく、帰国後すぐに返済したとしたらどうなるでしょう。
 60日間で約3%なのですから、30日間で1.5%。20日間で1%。10日間で0.5%。6日間で0.3%。
 短期間の旅行であればあるほど、少ない金額の返済で済むのです。クレジットカードを別物として考えれば、海外でもっとも有利な換金法はキャッシングになります。

 ちなみに今年のGWで私が12日間のスペイン&タイ旅行をして、ユーロとタイバーツをキャッシングした実績からすると、合計で145267円の借入に対して、利子は646円でした。利率は、0.446%です。それも5日、6日は休日だったため、5月7日(木)の平日に繰り上げ返済しました。帰国後2日間ばかり返済が遅れたため、多少利率は高くなっています。(キャッシングしたのが、旅行初日とは限らないので、借入期間を14日間とは考えないでください)
 海外でのキャッシングは利子を払ってもなお、有利であることがおわかりいただけましたか。

 一応、公平を期して、海外キャッシングの弱点もお伝えします。まず現地にATMがあること。そして使えること。まずどこへ行っても空港ではATMがあると思いますので、町中でATMを探すのが不安な方は、空港の中で対応するのが良いでしょう。あと現地の言葉が何となくでも理解できると良いです。ATMも原則、現地語での説明です。英語表記に変換してくれるATMもありますが、絶対ではありません。
 私の場合、ATMの操作は山勘で何とか対応してきました。それでも韓国ではキャッシングできない場合が多々ありました。
 国際キャッシュカードでも同じ事ですが、たまにカードがATMに飲み込まれて、出てこない場合があります。実際、インドでは駅中のATMを利用したとき、どのボタンを押してもしばらくの間、一度差し込んだクレジットカードが戻ってきませんでした。最終的にカードは戻ってきましたが、それまで訳が分からずボタンを押しまくったせいか、インドルピーが束となって出金されたときは、とても驚かされました。一度出金されてしまった現地通貨は、その場でお返しすることはできませんのでご注意を。
 それにキャッシングには利用枠があって、最初は5万円程度です。それも記憶しておいてください。カードを複数枚持ったり、利用実績による信用の向上によって、問題は解決はできます。

 日本円と複数枚のクレジットカードを持ち、キャッシングを賢く利用して、海外旅行を楽しんできてください。
 あとこの手の情報は、刻一刻とサービスの内容が変わってきます。古くて間違った情報を盲信することなく、最新の正しい情報を自らの好奇心で確かめながら、ご利用されるのがよろしいかと存じます。私の情報にも誤りや古さが既にあるかも知れません。その点は、あくまでも自己責任という前提をご承知の上、ご利用ください。

 最後に、この様な話題が、政治とは何ら関係ないと不思議に思った方もいるでしょう。
 しかし、国民の生命と財産を守ること。それ即ち政治における基本的かつ最低限の仕事です。
 お後がよろしいようで。

2009年05月13日