田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

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日刊田中けん

委員会視察について

 本日は、年一回の臨時会でした。
 任期4年の真ん中にあたる2年目の臨時会によって、議長・副議長が新しく変わります。監査も変わります。
 それと同時に、例年、所属委員会の変更もあります。
 今期、私は福祉健康委員会と熟年者支援特別委員会に所属することと決まりました。
 常任委員会である福祉健康委員会では、初回である本日、委員長・副委員長が決められ、次の議題として、委員会視察について議論がありました。
 委員会視察についての議論は、慣例として、委員会終了後、協議会で行うこととなっています。
 これに対して、毎年、共産党からは「協議会で話し合いをするのではなく、委員会の中で話すように」と要望が出されています。これは私が一年生議員の時から変わっていません。
 それにも関わらず、この提案はことごとく無視され続けてきました。正直、私も無視し続けてきた側の一人です。
 これまで、共産党が提案し、それをみんなで否定するという議会運営が長らく続いてきましたが、漠然と「これで良いのだろうか」と私は思うようになったのです。
 協議会という「議事録が残らない会議」での話では無く、委員会という議事録が残る話し合いの中で、話すことに何のためらいがありましょうか。
 これまで、委員会視察に関する協議会に参加してきましたが、区民に聞かれておかしな話は出てきていません。
 かつて、協議会の場で、「夏は暑いから、北海道にしようぜ」と言って、他の議員の意見も聞かず、ほぼ勝手に視察地を決めてしまったベテラン議員も今はいません。
 これからは、委員会視察に関する話し合いは、議事録が残らない協議会で行うのではなく、しっかりと委員会の中で行い、情報公開の対象とすべきでありましょう。

 さて、その委員会視察の歴史について、昔、ベテラン議員から聞いた話です。
 その昔、委員会視察とは、3泊の費用を計上して、実際は2泊しか泊まらず、浮いた1泊分の費用を宴会費に充てていたという時代もあったそうです。浮いた予算での宴会は、当然、酒と芸者はつきものだったようです。
 しかし、そのような架空請求は良くないとなって、2泊するならば、2泊分の予算請求となったそうです。でも酒と芸者は治りませんでした。自分たちのお金で芸者を呼べば問題ないだろうというのが、当時の議員たちの論理です。
 それから時間が経って、芸者が良くないということになりました。多分、女性議員が少しずつ増えてきた経過とその時期は符合するのではないかと思います。よって芸者ではないと言う理由で、コンパニオンが呼ばれたそうです。ほどなくして、コンパニオンもダメになったそうです。たとえ自費でもダメになりました。
 区議会事務局の女性職員が、コンパニオン化することを避ける意味もあるのでしょう。私が議員になる前から、事務局の女性職員は、委員会視察には同行しません。それには酒の席で、無用なトラブルを避ける意味もあるのでしょう。現在では44名中12名も女性議員がいる江戸川区議会にあっても、視察先での事故が絶対に起こらないとは言えませんから。
 この様な歴史を経て、今は会費1万円を支払って、委員会視察中に懇親会を行っています。ただし、懇親会時には、区議会事務局の2人の男性職員が、とても忙しく動き回っている姿を目にします。仕事とはいえ、とても大変なことです。あれだけ酒を飲まされても、次の日は誰よりも早く起きて、視察の準備を滞りなく行っているのです。本人たちの目前では言ったことはありませんが、本当に心から感謝しています。江戸川区議会の委員会視察は、区議会事務局の男性職員の努力によって成立しているのです。

 話が脱線しました。今年、私が所属する福祉健康委員会の委員会視察についてのお話です。
 日程は例年、8月末から9月上旬あたりで行っています。今年も最初から、そのような提案をされました。私はその提案に対して、以前は7月に委員会視察を行った前例もあるので、今年は都議選があるので仕方が無いが、最初から8月9月を前提とした委員会日程を決めないようにとの注文を出しておきました。
 同時に、どの時期になるにせよ、委員会視察終了後に個人視察などを考えている議員もいるので、例年通り2泊3日の委員会視察だとすれば、月曜日スタートにして欲しいと要望しました。
 そこで委員長裁定により、受け入れ先の都合等もあるでしょうから、多少に日程のずれは仕方ないとして、とりあえず9月7日(月)から9月9日(水)にかけてを福祉健康委員会としての視察日程と決めましょうということになりました。

 委員会視察について、今のところ、どの会派も否定はしません。共産党は視察内容次第で、1泊2日でも良いではないですかと提案されていますが、視察そのものを否定する立場にはありません。
 よく議員の海外視察が批判の対象となりますが、私は海外という異国の地だからこそ、大いに視察してきた方が良いと思うのです。委員会視察で海外に行ってはいけないという法律はありません。議会の任意です。国内の視察が認められて、海外の視察が認められないというのもおかしな話です。予算の総枠を決めて、その範囲内であれば、国内であろうが、海外であろうが、その委員会の自主性に任せて視察先を決め、大いに勉強してきた方がいいと私は思います。
 ですから、私は議員視察を積極的に肯定する立場です。もちろん、前述したような「お遊び」がメインであってはありません。また高すぎるホテルや高すぎる移動手段を選択することも良くないです。質素を是として、予算内で、長く現地を移動しながら、普段見られないような施設などを見てくることは、議員活動にとって有意義な事だと信じています。

 今回の視察にあたっては、委員長から事前に、行きたい場所を提案して欲しいと言われました。
 よって、私は高齢者が多い刑務所を提案しました。

 私が所属する委員会は、福祉健康委員会なのです。誰よりも福祉を必要としている人たちの事情を知ることが、私たちに課せられた使命だとの思いです。貧困故に刑務所に行かざるを得なかった人たちに思いをはせることによって、現代日本の福祉をもう一度、見つめ直してみましょう。刑務所の視察が実現することを期待しています。

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2009年05月26日