福祉の枠から外れてしまった人たち
貧困であるが故に犯罪を犯して刑務所に入り、刑期を終えて戻ってきて、再び犯罪を犯して刑務所に行ってしまう。
実際にこの様な人たちは、多くいるわけだが、地方自治体の職員からすれば、そのような人たちの存在は、全く認識されていなかった。
本日行われた、福祉健康委員会で、貧困の実態を知るべく、貧困とはどのような人たちを指すのか、その内訳について教えて欲しい。この江戸川区内に、そのような方々がどれだけいるのか、推定値でいいので教えて欲しいと伝えたが、答えが出てこなかった。
例えば、生活保護を受けている人であれば、その実数は役所も把握しているだろう。一人親家庭が、区内にどれだけあるか、それも申請に基づき実態把握はできるだろう。介護を受けている熟年者が何人いるかについても、数は把握できているだろう。
しかし、先ほど述べたような、刑務所と娑婆を貧困であるが故に、行ったり来たりする人については、質問しても、そのような資料はないということから、何ら実態把握ができていないことがわかった。
単に可否だけの問題ではなく、刑務所に貧困層がいると言うこと自体の問題意識がないとういことがよくわかった。
事前に予想されたことではあったが、軽いショックだった。やはり刑務所に入るような人たちというのは、「忘れられた人たち」なのだろう。
福祉が必要な人たちは数多くいるだろうが、このように、役所の職員の認識外にいる人こそ、より多くの福祉を必要としていることは間違い無い。私は、これからの委員会において、資料要求などを通じながら、貧困であるが故に、犯罪に走ってしまう人たちの実態を明らかにし、そこへどのような福祉的対応が可能なのか、少しでも模索できたらと思う。
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2009年06月16日