この世の中を悪くしたのは民主党?
自民党を支持する人たちから聞かれるのは、
今のような社会を作った責任は民主党にあるという声だ。
「これからの社会を悪くするのは民主党だ」
これならば、100歩譲って、意見として認めよう。
しかし、これまでの社会を悪くした責任を、つまり過去の責任を、今正にこれから政権交代するかもしれないという民主党に負わせるという論調は全く持って同意できない。
批判のほとんどは、自治労や日教組に代表されるような組合批判だ。そのような組合が世の中を悪くしたので、民主党が悪い世の中を作ったという論調だ。
組合批判は組合批判で別途行えばいいが、組合が支持しているからと言って、何でそれが民主党による悪い社会が作られたという論調になるのかがさっぱりわからない。
そもそも民主党など、それほど歴史がある政党でもないのに、その歴史なき政党が、社会を悪くしてしまったというのはどういうことなのか。
確かに、私の記憶から言っても、民主党にも、小選挙区を積極的に導入したという「大罪」はあるが、それとて自民党も認めてできあがった選挙制度である。民主党だけの責任でできたものではない。
最近は、多少、「右翼」の方々ともおつきあいがあるので、(私は右翼ではありませんよ)右翼という表現は使いませんが、自民党支持者には、このように論理破綻している人が多い。
民主党の罪を、過去形で語るとは笑止。
それはまるで、「現在の混乱の責任は、チベット人とウイグル人にある」と言って、責任転嫁する現代の侵略国家、中国のような論法です。
自民党を支持している方の中には、誰よりも、中国に対して警戒心を持っている人が多いと思うが、その中国のような論法を自ら用いているのが、自民党支持者そのものだという滑稽さ。
かつての左翼運動もそうでしたが、運動が先細りしていけばしていくほど、その運動低下を補おうと、個々の運動力を高めるために、急進派、原理主義者が台頭していくのです。そして、それは積極的活動すればするほど、大衆運動とはますますかけ離れた存在となってしまう。
自民党を支持し、民主党を徹底して批判している人たちを見ると、中には、個別の主張で、私も同意できる正当な主張があったとしても、その原理主義的発想にはついて行けない。自民党を支える運動が末期なのかと、少し気の毒に思える今日この頃です。
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2009年07月31日