マンガは未来を創造する
世にはやる草食系男子なるもの。私はその始祖をマンガ「タッチ」の上杉達也に見ていた。朝倉南という好きな女性がいるというのに、告白するのが最終回という何とも、近づいたり離れたりするその過程を楽しむマンガであった。
タッチが週刊少年サンデーで発表されたのが1981年。アニメ放送されたのが1985年である。あれから約25年経った。そして現代において、草食系男子は世にたくさん出現してきた。
対となる朝倉南こそ、肉食系女子であるという説もあるが、詳しい考察は省略しておこう。
さて、私が言いたかったのは、多くの人々に影響を与えた創作物は、知らず知らずの間に読者に対して影響力を与え、その世界観を、何年か後に実現してしまうという事である。
そのためには、より多くの人々に読み親しまれるためのものでなければならない。小説よりも、マンガ・アニメの類が、どれだけ多くの人たちに見られている事か。
手塚治虫が描いた未来都市図は、高層タワーが並び、都市交通が発達した、機能的な都市であった。私は現代の東京が、それを現実化した町なのだろうと思っている。
しかし、現代のアニメが描く未来都市とは、決して、機能性一辺倒ではない。北斗の拳が示したような、大戦後の荒廃した町であったり、日本版のウィッチブレイドのように、大震災後の東京のほとんどが水没してしまった都市を描いて見せてくれた。
この事実だけからしても、未来の都市像が、自分たちが作り上げていく機能的な都市から、大戦や大震災によって、人間の意志とは関係なく、「壊れてしまう都市」へと想像力が変化している事をしることができる。
私には文才がないので、とても描く事はできないが、もしも自分に文才があれば、自分が理想とする社会を前提にした小説なり、マンガなりを書いてみたい。
そこは、完全なる禁煙社会であり、江戸川区議会のように一人会派を差別することなく、自由に議論ができる議会が登場する、そんな社会を前提に物語を作ってみたいものである。
政治が社会を変えるよりも先に、マンガ・アニメ・小説の類が、世の中を変えていくのである。
政治家だけが社会を変えるのではない。
社会を変えるのは、国民運動の結果である。
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2009年08月04日