田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

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日刊田中けん

極右化する若者たち

 民主党が大勝した現在にあっても、20代の若者には自民支持が多いという。根拠となる統計をここでお示しできないのは残念だが、インターネットの論調を見る限りだと、20代の若者の中に、自民党支持者が多数いることは間違い無い。
 これは自民党が与党だったからとか、利権関係の支持ではない。純粋に、その政策を支持してのことだろう。

 特に、外国人参政権の問題に代表される、日本と外国との関係、防衛問題など、右翼的主張を支持する若者の中に自民党支持者は多い。

 私は、その政策の是非を言う立場にない。外国人参政権については、私自身も反対に近い立場である。日本は排他的経済水域の面積で言えば、世界第6位。排他的経済水域と領土を合わせた面積で言えば、世界9位。このことからも、私は国境に面した島々の防衛力増強に予算を使うべきとの意見を持っている。
 自民党ではないが、民主党の前原氏も同じような意見だと聞いたことがある。

 このように、私の主張は右翼的な若者たちとは、多分、政策的も共通する部分もあるだろう。しかし、決定的に違うことがある。それは政権政党から落ちたとはいえ、私は未だに自民党不支持ということだ。また上記にあげてみた主張も、政策の優先順位としては低い。
 これまで私が主張し続けてきた、タバコ問題や高速道路の無料化、および都市の過密防止などに代表されるような主張に比べれば、右翼的主張は、とても低い扱いである。これまで、前面に掲げて、主張してきた経過もない。この日記で、積極的にこの問題を取り上げ、主張してきた記憶もない。

 極右であろうが、極左であろうが、「極」がつく政治的な主張は、正に過激である。過激であれば過激であるほど、仲間内からの賞賛を受けやすく、それだけにブレーキが効かなくなる。同時に、その政治的主張は、どんどんわずかな差異を許さなくなってくる。
 私のような、たとえ主張が似通っていても、その優先順位が低かったり、または自民党を支持しないことを公言していたりすると、それは彼らにとって許されざる行為となってしまう。徹底して糾弾される対象となる。

 その過程で、彼らの中からとても無視できない主張を発見した。
「日本人ならば、~せよ」
 この様な主張である。
「日本人ならば、外国人参政権に反対せよ」
「日本人ならば、民主党を支持するな」
「日本人ならば、自民党に投票せよ」

 彼らの主張のからすると、日本には日本を愛する「真の日本人」と「売国奴」がいることになる。自分たちの主義主張に共鳴しない者は、たとえ日本国籍を持っていても「売国奴」となってしまう。私はこの発想こそ、彼らが大好きな日本を、分断させ弱体化させる発想だと思う。
 物事を徹底して純化していく考え方は、非寛容となり、その考え方は、極少数の中心的人物を指導者として、英雄的立場に押し上げていく。その過程で、個々人の事情などは考慮されず、組織は全体化することで、差異を認めなくなってしまう。

 私は、日本に生まれ、日本で育ち、日本文化を体現する者が、日本人であると信ずる。私が日本人だと思う人は、時に、日本を愛するが故に、日本を否定することも含まれている。無条件な全肯定ではなく、批判や否定も受け入れてこその日本である。極右の発想の中に、そのような「他を受け入れる」素地が無い。私から見れば、これこそ反日本人的な行動に見える。
 仮に個別の政策が似通っていたとしても、彼らに同調して、共に政治を行えるような気にはならない。

 個別事情を一切認めず、全体主義を目指していく政治集団とは、政策の遠近を別にしても、激しく対立していくことになるであろう。


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2009年09月11日