新政権に望む連帯保証人制度の廃止
9/12 産経ニュースより
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衆院選の比例近畿ブロックで初当選した民主党の渡辺義彦氏(53)が大阪地裁に自己破産を申請し、破産手続きが進められていることが12日、分かった。渡辺氏は同日、大阪市内で会見を開き「党本部や有権者に説明した方がよかった。お騒がせして申し訳ない」と謝罪。辞職については否定した。
渡辺氏によると、今年3月に大阪地裁から破産手続きの開始決定を受け、これまで2回の債権者集会があった。負債は、主に連帯保証人として知人の債務を肩代わりしたもので、総額は約1億4千万円にのぼるという。
(以下省略)
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連帯保証人の怖さは、それを体験した渡辺義彦氏でなくてもよくわかっているだろう。氏はその貴重な経験をいかして、今後任期4年間の間に、連帯保証人制度の全廃を目指して尽力していただきたい。
この世の中は、意外と単純で公平なルールで成り立っている。
そのルールとは、二つある。
1.ハイリスク、ハイリターン
2.ローリスク、ローリターン
株式投資と銀行預金をイメージしてもらえば、わかりやすいのではないだろうか。
高い危険を承知で行動した者に対しては、その報酬として高い対価が支払われる。
低い危険を承知で行動した者に対しては、その報酬として低い対価が支払われる。
では連帯保証人とは何か。
ハイリスク、ノーリターン
とても危険が高い割には、その報酬としては、連帯保証人を頼んだ人から感謝されるだけであって、対価としての報酬はない。むしろ、感謝されるべき相手が、雲隠れでもしようものならば、連帯保証人にとっては、その債務を全て引き受けなければならないのだから、割が合わない。
「人生はギャンブルだ」
こんな言葉がある。しかし、ギャンブルにはギャンブルなりの掟がある。それは前述したような二つの現象である。ハイリスク、ハイリターン or ローリクス、ローリターン。
私たち人間は、たとえ「ギャンブルが嫌いだ」と言う人であったとしても、日常的な日々の決断において、このことを知らず知らずのうちに考えながら行動しているのである。
ハイリスク、ノーリターンとは、どういうことか。ギャンブルでさえ、そこまであこぎなことはしない。連帯保証人は危険その物ということだ。逆に、これを相手の契約者に強いる人や団体は、ギャンブルの胴元と同様に、絶対損をしない。
つまり、絶対損をしたくない、銀行、消費者金融、信販会社などの陰謀が、連帯保証人制度である。
私はまず、自治体でも当たり前のように課している、連帯保証人から徐々に廃止していくべきだと主張する。人を自殺に追いやったり、犯罪に走らせたりするだろう、この不幸な制度は、利用者にとって、百害あって一利なしだ。民主党新政権には、世の中にはびこる「不幸の芽」を制度改正によって、事前に摘み取っていただきたい。
誰よりも、その不幸をご存じのはずの民主党の渡辺義彦氏ならば、新政権に関わるこれからの四年間を通じて、できるはずである。
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2009年09月16日