「けんか両成敗」では、話は前に進まない。
室戸市議会議員に谷口總一郎氏という方がおられます。ブログにて積極的な発言をされています。
http://blog.goo.ne.jp/aozora110
最近、江戸川区議会のことを取り上げていただいたので、そのことについてコメントします。今、江戸川区で起こっている差別運営、暗黒議会の実態について、私も同じ江戸川区議会議員の一人として、実情はよく知っています。
谷口氏は、上田議員の性格も災いして、暗黒議会が改まらないのではないかとおっしゃっている。
これは、「いじめられる側には、いじめられる側にも非がある」と言って、「いじめを肯定する」ようなものである。もし、上田議員に性格的な問題があるというのならば、上田議員と同様に「江戸川区議会は暗黒議会」と決めつけている私の性格にも問題があるということでしょう。
またそれは、「彼女の性格にも問題がある」と決めつけている方の性格にも問題があるということでしょう。
今、江戸川区議会が、一人会派に対して、どのような対応をしているのか。
それを冷静に比べてみて、暗黒議会か、そうではないのか。一つ一つの条件の違いを、各自治体議員さんたちが置かれた現状と比べて欲しい。そうすれば、どれだけ江戸川区議会が、一人会派に対して、暗黒議会なのか、ハッキリするだろう。
1.年間の一般質問の時間が、20分。それも年一回だけ。
2.任期4年間の内、予算特別委員会、決算特別委員会には、一回も出席できない。江戸川区議会は、予算特別委員会も決算特別委員会も、たった15人、つまり44人の全議員の内、たった1/3の議員数だけで行っている。
3.詳細なる質疑は、各種委員会において行うとして、本会議ではさせない。予算特別委員会にも決算特別委員会にも出席できない一人会派の議員は、委員会でも本会議でも質疑ができない。
4.一人会派の議員は、議院運営委員会には出席できない。事前通告した員外議員発言であっても、その発言が認められない。
室戸市議会がどのような議会運営をしているのかは、全く知らないが、少なくとも、江戸川区議会の議会運営よりも、よほど恵まれているのではないだろうか。私が書いた、1~4までについて、それ実態について、一つ一つ検証してみれば、わかることだが。
当然、恵まれた議会運営の中にいる心ない議員には、その状況に対する想像力が欠如してしまうのもしかたがないことである。
江戸川区の議員は毎月62万円の議員報酬をもらっていて、それに政務調査費を含めると年間1205.6万円の報酬があって、それを理由に「上田区議は、決して苦しい境遇の中で区議会議員をしているわけじゃない」と、考えるようであるが、全くの早計である。それにここで、議員報酬の話題を出すこと自体、いやらしいし、ご本人もおっしゃるとおり、議会運営の問題とは何ら関係が無い話である。
お金の大小だけでしか、苦楽を判断できない人だと、この様に考えてしまう典型であろう。
もしそう考えれば、区議会議員以上に議員報酬をもらっていながら、自殺してしまった過去の国会議員たちについては、どのようにお考えなのだろう。彼らは、月130万円の報酬をもらい、年間3500万円近い歳費を得ていた人たちなのだ。谷口氏の言葉を借りれば、決して、苦しい立場には無い人たちなのである。
人の苦楽は、人それぞれ。お金をたくさん持っていても不幸な人はいるし、お金を少ししかもらっていなくても幸福な人はいる。お金だけで判断すれば、この経済大国日本にあって、なぜ年間3万人以上の自殺者がいるのか説明できないではないか。
議員として報酬は少しでも、快く議会活動ができる議会にいる議員の方が私は幸せだと思う。逆に、議員として報酬は多くても、ほとんど議会活動ができない議会にいる議員の方が不幸ではないだろうか。
少なくともお金をもらうためだけに議会活動をしている議員など、私は一人もいないと信じたい。少なくとも、愚直に、日記を更新し、江戸川区議会の惨状を切々と訴えている上田議員に対して、「多額の議員報酬をもらっているから、苦しい立場にいるわけではない」との主張に、私は共感しない。
このように、江戸川区議会にあって、江戸川区議会を暗黒議会だと決めつけている江戸川区議会議員は、上田議員だけでありません。これは事実誤認として、認識を修正された方が良いでしょう。
私は、彼女以上の活動量はないかもしれないが、決して彼女を議会内で孤立はさせない覚悟だけは確かなのです。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
2009年10月04日