ベトナムの旅
やはり初めて行く外国とは、新鮮な感覚で接することができる。
高校時代、世界史を習った人は多いと思うが、高校の世界史とは、欧州史であり、米国史であり、支那史であり、隣国の朝鮮史であった。
つまり、高校で教える世界史では、アフリカもオーストラリアも南米も中東も、当然東南アジアの歴史も抜け落ちているのだ。
タイに行ったときもそうだったが、東南アジアには東南アジア独特の歴史がある。それを我々日本人は、学校でも教えないのだから、知らなすぎる。
こちらに来て、ガイドに初めて教えてもらったのは、2世紀から19世紀まで、ベトナム中部には、チャンパ王国という国があったということだった。だから、今のベトナムの国土とは、ハノイを中心とした北部の旧ベトナムとチャンパ王国のあった中部と旧カンボジア領だったホーチミン市を中心とした南部の統一によって成立している。
こんな基本的なことさえ、私は全く知らなかった。
博物館に行ったとき、ガイドがいみじくも言った言葉が、今でも私の耳に残っている。
「彫刻などはフランスに持って行かれた。遺跡などはアメリカによって壊された」
各種文化財の略奪行為は、別に珍しくも無いが、この国が体験してきた苦労の連続を思うと、胸が締め付けられるような感じがした。
ベトナムに対しては、フランスも悪いことをした。アメリカも悪いことをした。日本もベトナムの食料を奪うなどして、何人ものベトナム人を殺している。
歴史的に言えば、中国は何度もベトナムに対して侵略行為を繰り返して来た。その中国は今、別のところで侵略を続けている。
戦争は過去のことではなく、現在進行形として今でも続いている。
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2009年11月23日