アニメ「化物語」を全て見た。その2
http://www.t-ken.jp/diary/20090910
「議員だって、旅をしよう。その2」
ここには書かなかったが、実は、このとき、チェンマイのトレッキングツアー最終日、川下りをしてずぶ濡れになって座っていたとき、先にその場に来ていた3人の大学生らしきイギリス人男性たちと話をした。
たわいもない会話の中には、
「What do you do?」
こんな会話が必ず出てくる。相手の職業を尋ねる質問だ。
「Politician」
私は素直に、政治家だと答えた。政治家と答えても、国会議員と勘違いされると行けないので、付け加えるように、
「Local government」
この様にも伝えた。つまり自分は地方議員だと言ったわけだ。日本人との会話だと、だいたいこれで会話が終わったり、精々、「どの政党に所属していますか」などと聞かれたりするが、イギリス人の若者は違った。
「What is your policy?」
あなたの政策は何ですか。そうストレートに聞いてきたわけだ。この様な質問を日本人からされることは少ない。なぜならば、政党を聞くことによって、だいたいの政策的な判断はつくからである。だから政党を先に聞くのだ。私が無所属だと答えると、政策の問題はともかくとして、「1人で活動している」という努力を評価してくれる日本人は多い。多分、1人だから、相当苦労しながら、政治活動を続けているのでしょう。それならば、私はあなたを支持します。そのような具合である。
しかし、イギリス人は違った。ズバリ政策を聞いてきたのである。それも英語で。
以前の私ならば、もじもじして、すぐには答えられなかっただろう。ましてや英語である。
しかし、多少なりとも場数を踏んでいたので、その時は、ユーモアを交えて、即答できた。
「Peace」
平和だよ。そう答えたのだが、あまりにも一般的な回答にイギリス人たちは、苦笑混じりに、こういった。
「Peace? It is important. and more」
平和? 確かに重要だけど、もっと教えて、と。
ちょっと時間をおいて、
「No smoking」
すかさず、目の前でタバコを吸っていた1人が、タバコを隠すようにして、持ち直した。
「that's OK」
「and more」
「free highway」
最後は高速道路の無料化を訴えたというわけだ。
私のつたない英語ながらも、すぐに答えられたというエピソードである。でも、これは常にそれを思っているからこそ、口に出して言えることなのだ。
戦場ヶ原ひたぎが、主人公を好きになった理由を間髪入れずに答えられたというのは、それを常日頃から思っている証拠である。
「優しいところ、かわいいところ、私が困っているときにはいつだって助けに駆けつけてくれる王子様みたいなところ」
しかも、戦場ヶ原ひたぎは、立て続けに3つも好きな理由を答えている。これは難易度が高い。この際、答えの内容は問題ではない、すぐに答えられたというタイミングが重要なのだ。
世の中には頭の回転が速い人がいる。そのような人は、口から出任せだろうがなんだろうが、反応が早い。そのような特技がある人はそれでいい。そうではなく、常に考えて発言を心がけているような人の場合、タイミング良く答えられるという技を習得するためには、そう何度もそのような場面に遭遇するしかない。より多くの人と会話をして「慣れる」しかない。
政治家は人と会うことが仕事だという。そして人と話をすることが仕事だという。待ったくもってその通りだ。自室に閉じこもって、パソコンを叩いているだけでは仕事にならない。
そろそろ、私の長文もこのくらいにして、次の仕事に取りかかるとしよう。
2010年02月02日