あなたのDNA情報は、警察によって狙われている
DNAデータベースに誤情報、別人に逮捕状 神奈川県警
2010年3月20日3時1分 asahi.comより
DNA型が一致したとして神奈川県警が今年初め、容疑者として逮捕状と家宅捜索令状を取った男性が、実際は事件とは無関係の別人と判明していたことが捜査関係者への取材でわかった。警察庁が管理するDNA型データベースに誤った情報が登録されていた。DNA型鑑定の精度は飛躍的に高まっているが、人為的とみられるミスが絡み、別人の逮捕状まで取る事態となった。
捜査関係者によると、横浜市旭区の飲食店で1月、女性がバッグを置き引きされる窃盗事件が発生。神奈川県警旭署は女性の証言をもとに犯人のものとみられる遺留物のDNA型鑑定をし、結果をデータベースで検索したところ、ある男性の型として登録されていることがわかった。
同署はこの結果や目撃情報などをもとに、窃盗容疑で男性の逮捕状と家宅捜索令状を取得。自宅を捜索したが、男性が容疑を否認し続けたため、逮捕はせずに署へ任意同行を求めた。
その後の調べでも犯人であるとの確証は得られず、同署は男性から任意提出を受けた検体のDNA型鑑定を実施した。その結果、この男性の型とデータベースに登録されていた型は全く別のものと判明した。登録されていたDNA型は、県警が以前に鑑定し、入力したものだったという。
県警は朝日新聞の取材に「DNA型をデータベースに登録する作業の前段階で、鑑定前に検体を取り違えた可能性があるが、詳しい原因は現在も調査中」と回答している。鑑定そのものはデータ登録時も今回の捜査でも技術的な誤りがあった可能性は低い、としている。
データベースに誤登録されていたDNA型の本来の持ち主は現在も不明のままで、問題の窃盗事件は捜査が続いているという。
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無実の菅家さんが逮捕された足利事件。同じく無実の可能性が高かったにも関わらず、逮捕され死刑になった飯塚事件。どちらも被疑者が「絶望的に観念」してしまったのが、DNA鑑定という科学的捜査だ。
科学的捜査の名の下に突きつけられた証拠は、「自分が犯人ではない」という信念をも、打ち砕いてしまう。もう誰も客観的に、自分が犯人ではないということを信じてもらえないという絶望感から、やってもいない事件の犯人であると、「自供させられてしまう」のである。
結局は、当時の科学力の限界から、DNA鑑定と言えども、それほど精度が高い判定ではなく、現代のDNA鑑定により、菅家さんはシロとなって、釈放されたわけだが、いつの時代でも、どんなに科学的捜査の精度が上がったとしても、「科学的捜査」を盲信してはならない。
いついかなる時でも、「科学的捜査」そのものを根本から疑った方がいい。
逮捕されると、指紋と顔写真を強制的に取られる。これはどんなに拒否しても、法的にそれが規定されているので、押さえつけられても避けることができない。
しかし、その時、警察は同時に、余計なことまでする。被疑者本人のDNA摂取である。現在の所、これについては法的根拠はない。警察はきっと言うだろう。任意協力だと。任意だったら、拒否できると思うが、様々な嫌がらせによって、事実上強制されるのが実態である。
しかし、自分のDNA情報を警察に提供することは、今のところ、逮捕者の義務ではない。ここをよく知らないといけない。
綿棒を口の中に入れて、ほほの内側の内壁をなぞるのである。それによって付着した唾液などを人体組織を元に、DNA情報が集められている。
日本も、こんなに素晴らしい「管理社会」になったのかと感心するわけだ。このように国民があまりよく知らないところで、自分たちの個人情報が管理され、それが犯罪捜査に使われている。
これを結構なことだと、考えることは早計だ。今現在、行われている検察・警察による民主党政権に対する執拗な攻撃、つまり「露骨な新政権潰し」のように、何か意図を持った検察・警察にとって、邪魔な存在は、この様な形で、社会的抹殺を試みられてしまう。
昔で言えば、国家反逆罪とでも言うべき理由で、国民全体を犯罪者予備軍として見ているのが、現在の検察・警察の実態であると思った方がいい。
日本の司法においては、一度逮捕されたら、100%有罪である。検察・警察による日本の優れた「冤罪製造システム」は、非常に有効に機能している。
そう言えば、ついこの前も、元Jリーガーが、強盗と強制わいせつ容疑で逮捕されたが、結果的には冤罪だった。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100318/crm1003181813025-n1.htm
警察に対する信用が高い日本では、どんなに後で無罪になったとしても、一度逮捕されたという履歴から、社会的信用を大きく失ってしまう。それことを検察も警察も十分知っているから、例え裁判で無罪になろうとも、とりあえず、被疑者にダメージを与えようとして、逮捕する、事情聴取するなどの小細工をするのだ。
民主党の小沢幹事長にかけられた嫌疑は、まさにこれそのもので、容疑が無いにも関わらず、容疑があるかのように検察が演出することで、時の政権政党の支持率を大きく引き下げることが、可能なのだ。
はたしてこれが、民主国家の実態でいいのだろうか。
小沢氏が、どんなに党内で強引な党運営をしているとか、していないとか、そのような批判とは全く無関係に、いやそれ以上の強引さをもって、今の検察・警察は、国民一人一人を狙っている。
あなたのDNA情報も、警察は欲しくて欲しくてたまらないという実態を、くれぐれもお忘れなく。
2010年03月24日