火災の影にはタバコあり

父「車内にライターあったと思う」　４児死亡車両火災
2010年4月3日13時35分　asahi.comより

　北海道厚沢部（あっさぶ）町の民家前でミニバン型の乗用車が全焼し、きょうだいとみられる子ども４人の遺体が見つかった火災で、父親の函館市桔梗１丁目、無職棚橋智也さん（２４）が道警江差署の事情聴取に、「車内に使い捨てライターがあったと思う」と話していることが道警への取材でわかった。「車内には物が乱雑に置かれ、ごみが散乱していた」とも説明しているという。
　また、棚橋さんは「子どもはライターを操作して火を付けることができた。点火するのを見てライターを取り上げたこともあった」と話しているという。
　道警は火は車内で出て、短時間で燃え広がった可能性が高いとみて、出火原因を調べる。
　道警によると、４人は、棚橋さんの長女歩夏（あゆか）ちゃん（３）、長男旬汰ちゃん（２）、生後７カ月の双子の男児、諒央（りおん）ちゃんと翔央（かおん）ちゃんとみられる。
　棚橋さんは事情聴取に、普段たばこを吸うとしたうえで、「火事の前は吸っていない。車内にライターはあったと思う」と説明。ただ、車内でライターは確認されておらず、ガソリンや灯油などの可燃物はなかったらしい。
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　車内での喫煙を全面的に禁止すべきでは。
　運転中、携帯電話で話したり、操作するのは、道交法で禁止されている。また運転中、運転手がカーナビをいじるのも、やはり危険視されている。それならば、運転中の喫煙も同様に危険な行為だろう。
　ましてや、他者が同乗していれば、車内喫煙は他者に対して、無理矢理タバコの煙を吸わせることにもなり、主旨からして健康増進法に抵触する可能性がある。それに、今回の事件では、4児が亡くなっている。もし、未成年者が同乗している車で喫煙していたとするならば、充分な意思表示ができない幼児相手なだけに、立派な幼児虐待行為である。とても許されるようなことではない。

　報道は、車両火災のみを問題視しているようだが、その影にはタバコがあり、幼児が強制喫煙させられていただろう事実に対する考察はない。この場合、全ての問題の原因にタバコがあるのだから、もっと真摯に考えて、タバコ根絶に取り組まないことには、単に火災事故がなくなったから良しと言うことではない。

　車内での喫煙を禁止し、ライターの置き忘れなども同時に規制の対象にすべきではないだろうか。

2010年04月07日