民主党政権では、成長戦略などありえない
四国選出の民主党議員、高速料金見直し要求へ
2010年4月13日19時35分 asahi.comより
6月に導入される高速道路の新料金体系で、本州四国連絡高速の料金がほかの高速道路より高い上限料金となることについて、四国選出の民主党国会議員は13日、前原誠司国土交通相や党幹事長室などに見直しを求める方針を決めた。
この日国会内で開いた会合には、鳩山内閣の仙谷由人国家戦略担当相(徳島1区)、小川淳也総務政務官(香川1区)を含む衆参の国会議員10人が出席。本四高速の新料金は、フェリー業界への配慮から普通車の上限が3千円と他の高速道路の2千円より高く設定されているが、出席者の1人は「一業界への配慮なんておかしい」と批判した。
新料金の問題は、仙谷氏が前原氏を「最も親しい同志であろうとも許してはならない」と批判するなど、郵政問題に続き、閣僚間で対立の様相を呈している。これに対し、前原氏は13日の記者会見で「見直すつもりはない」と述べ、料金の見直しを否定した。
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現代の日本における繁栄は、市場ニーズに合わなくなった企業が倒産してきたからこそ、もたらされたものだとも言える。
カセットテープ・フィルムカメラ・レコード・ポケベルなどなど、消えていった電化製品は数多い。
運送業にあっても、現代に、人力車や駕籠やなどは自動車によって駆逐された産業であると言えよう。
ではなぜ、今、フェリー業界だけが既得権によって、保護されようとしているのか。少なくとも民主党を支持した多くの有権者は、高速道路が無料になると信じて民主党に票を投じた人たちである。逆に、フェリー業界は、業界ぐるみで高速道路の無料化に反対し、とても民主党に投票したとは思えない人たちである。
素直に考えても、民主党は、自分たちを政権政党に押し上げてくれた民意に背を向け、自分たちを応援もしてこなかった業界団体に対して、媚びている。民主党に期待して投票した人たちにとって、このような民主党の背信行為は、神聖な選挙を愚弄する行為として認識されるのではなかろうか。
これまで長らく、自民党による政治不信の政治が続いてきた。公約とは、守らなくても構わない政治家と国民との約束とのように思われてきたのだ。選挙公約をマニフェストと呼ぶようになって、国民は新しい政治に期待したはずである。公約を守らない自民党政権に嫌気が差して、有権者は民主党を政権政党へと押し上げた。しかし、その新しい政権政党もまた、世論の政治不信を強める結果となってしまった。
マニフェストとか、これほどまでに軽い存在だったのだろうか。
1995年5月、当時の青島幸男東京都知事は、
「中止補償は金で購いがつく。青島は約束を守れる男かそうでないのか、信義の問題なんだ!」
この様に発言して、世界都市博覧会の中止を決断した。その後、青島幸男氏の都知事時代の業績は、都市博中止しかないとの評価に下がってしまった。
しかし、今、民主党政権が、八ッ場ダムでも決断できず、高速道路では公約違反をしている姿を見ると、都市博の中止しかできなかった青島都知事の方が、今の民主党よりも何倍も決断力があったのだと私からすれば、見ることができる。
現在の民主党政権とは、政権交代をもってしてその仕事は終わり、今や「死に体内閣」と成り下がってしまった。
2010年04月13日