田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

t_ken

日刊田中けん

マニフェスト通りに動くならば、高速道路を無料化して当然

高速新料金、再度見直し 小沢氏「値上がり説明できぬ」
2010/4/21 20:47 日経ドットコムより


 政府・民主党は21日の首脳会議で、前原誠司国土交通相が9日に発表した高速道路料金案を再度、見直すことを決めた。新料金案は「休日上限1000円」などの割引の大半を廃止するため、大部分が値上がりするはずだったが、民主党の小沢一郎幹事長が「無料化を掲げているのに、値上がりは有権者を説得できない」と見直しを求めた。6月に予定していた新料金への変更が先送りされる可能性が出てきた。
 新料金制度は平野博文官房長官の下で検討する。
 国交相が発表した新料金制度は車種別に曜日や時間帯を限らずに、上限料金制を導入することが柱。上限は普通車が2000円、軽自動車が1000円、中型・大型車が5000円などだった。休日の利用を中心に、実質的には値上げとなる利用者が多いとみられたため、川内博史衆院国交委員長ら与党議員が見直しを求めていた。
 政府は料金割引に充てていた財源を道路建設に流用することを認める道路財政特別措置法改正案を今国会に提出。国交省は改正案成立を前提に、料金割引に1.2兆円、道路やインターチェンジなどの整備に1.4兆円を充てる計画案を策定していた。民主党の山岡賢次国会対策委員長は21日の首脳会議後、記者団に「(料金割引分の)1.2兆円を増やすことになる」と述べ、建設に充てる財源を料金割引に回す方針を示した。
 国交省内には「民主党が建設を求めたから値上がりの料金となった。料金改定を参院選後に先送りしたいだけではないのか」という批判もある。
-------------------------------
 当然ながら、民主党政権はまだできたばかりの政権政党である。まだ骨格も定まっていない赤ちゃんのようなものだ。マニフェストをひっさげて潔く誕生してみたものの、まだまだ腰も首も据わってはいない。
 高速道路の問題は、選挙中から、何かと中傷されつづけてきた。その中で、あたかも不人気政策№1のようにも、祭り上げられてきた。
 しかし、仮に不人気であるにせよ、これほど多くの人たちの生活に関係し、これほどわかりやすい政策は他には無かったのではないか。わかりやすいからこそ、たくさんの反対者も出てきたわけであって、わかりにくい政策ならば、そもそも議論の対象にも、興味の対象にもなっていないわけだ。
 前回の総選挙における目玉政策とも言える、高速道路の無料化を単に世論調査で不人気だからといって、そう軽々に扱っていいと、私は思わない。むしろ、選挙の結果を真摯に受け止め、愚直にそれを行ってこその新政権である。
 私は高速道路の無料化論者ではあるが、自分が頑迷な人間であるとは思っていない。とりあえず無料化してみて、それで1年でも2年でも実行して、その後、世論の動向を見てから、制度の小幅修正などを考慮しても良いではないか。
 まずは公約を実現させて、それからその政策の合否を判断して、柔軟に対応すれば良いではないかという考え方だ。公約を実現する前から潰そうとする政治勢力には反対するが、実現してから、誰の目から見ても、その政策継続が難しいとなれば、それを修正するのに躊躇するつもりはない。
 他の政策ではまず使われることがない「社会実験」なる言葉も、高速道路の無料化、低料金化では、大いに使われた。実験する前には、異論があったにせよ、実際、高速道路が無料化すれば、一番喜ぶのは、多くの国民、ユーザーである。
 高速道路が無料になって、得をするのは、自動車を運転する人だけ。そんなことを平気で言う人がいるが、今や、16歳以上の免許適齢人口でいえば、1.4人に1人は免許保持者である。その数、もはや圧倒的多数であり、ほとんどの人が車を運転する人であると言ってもいい。これほどまで多くの人たちを対象とする政策はないのではないか。
 これまた評判の悪い子ども手当ても、関係者は中学生以下の子どもがいる家庭のみである。農家個別所得保障に関しても、農家だけが対象ではないか。
 高齢者福祉にしろ、障害者福祉にしろ、児童福祉にしろ、それらその対象になった人たちだけの政策である。それに比べれば、高速道路の問題は、至極その対象者が多いことを、政策の有用性として、もっと推進側は誇るべきではないか。


 「料金割引のための財源(約1.4兆円)を道路建設に回す」
 こんなこと、選挙中に一言も言っていない政策である。選挙が終わったどさくさにまぎれて、これまでと同様の公共事業を行おうとする政治勢力が、民主党内のもあったようだが、言語道断だ。
 民主党には、一刻も早く、高速道路の無料化に向けた努力をして欲しい。どんなに批判が多かろうとも、愚直に仕事をしていれば、認める国民は、きっと認めてくれるはずである。


2010年04月21日