日本政府はもっと「今の中国」に対してコメントしよう
米中人権対話、ネット検閲・食の安全など幅広く協議
2010/5/15 10:20 日経ドットコムより
【ワシントン=弟子丸幸子】ワシントンで開かれていた中国の人権問題について協議する米中人権対話が14日、2日間の日程を終えて閉幕した。米側代表を務めたポズナー国務次官補(人権担当)は終了後の記者会見で、ネット検閲やチベット自治区を巡る問題から、中国食品の「食の安全」に至るまで幅広く協議したと説明。2011年に北京で次回会合を開くことで合意した。
米中人権対話(局長級)は08年5月以来2年ぶりの開催で、オバマ政権下では初めて。米国はポズナー氏、中国は陳旭・外務省国際局長が出席した。インターネット検索最大手の米グーグルに対するネット検閲問題に関しては、ネット上の自由を巡る全般的な文脈で提起。ポズナー氏によると個別の問題としては議論しなかった。
人権対話を巡っては、オバマ米大統領が昨秋の訪中時に胡錦濤国家主席と首脳会談し、今年2月末までに人権対話を再開することで合意。だが、台湾への武器売却問題、オバマ大統領とチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世との会談を受けて延期になった。人権対話の実現は冷却化していた米中関係が改善に向かい始めたことを示す事例の一つとなる。
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日本はなぜ中国に対して、米国同様の人権問題など、現在中国で起きている問題を議題としないのだろうか。
中国はよく日本の過去の侵略戦争を問題視する。それはそれで真摯に考えるべきだが、その当の中国は現代の侵略国家である。それぞれは別問題とはいえ、右手で日本を批判する中国の左手は、同時に他国を侵略するために機能している。
「日本にとって中国は最大のお得意様」
もし、こんな意識で、何よりも経済優先で中国を見ていたのでは、日本の国益は保たれない。言うべき事はいい、批判すべき所は批判し、そして、批判を受け入れるべき点は批判を受け入れた方が良い。それが対等な国と国との関係というものだ。
Googleの事件一つとっても、未だに言論の自由が無い国が中国である。台湾に対しては、独立宣言したと同時に武力侵攻すると未だに言い続けている国が中国である。チベットのみならず、東トルキスタン、南モンゴルなど、未だに侵略統治している地域がある。
少なくともこの様な価値観において、日本は米国と共同歩調を取って、中国に対し、譲るべきコトは譲るように交渉しなければならない。
経済優先の発想で、中国に対して言うべき事を言わずに過ごそうとする外交では、日本の国益は到底保たれない。
2010年05月15日