倫理法人会は、タバコについてどう倫理的に考えているのか。
18日7時より、「タバコは国際的人権問題」と題する講話を、巣鴨まで行って聞いてきました。
http://www.tokyo-rinri.net/tankai/sugamo.html
講話者は、全国的に有名な、巣鴨のとげぬき地蔵尊・高岩寺住職 来馬明規氏でした。住職のおっしゃることは、全てその通りというべき、私の中では「常識」ともいうべき内容でした。
それ自体は全く問題ないのですが、私はこの講話を主催した倫理法人会に対して根本的な疑問を持っています。(巣鴨倫理法人会のことではなく、全体的な意味合いです)それはタバコに対する倫理的な取り組みについてです。
私も、一会員として、これまで数多くの幹部先生のお話を聞いてきました。おっしゃることは素晴らしいことばかりなのですが、なぜか先生方には喫煙者が多い。私からすれば、どんなに立派なことをおっしゃられていても、人前で平気に喫煙する先生を尊敬の対象とはしません。
タバコがこれほどまでに世界的な問題となっているにも関わらず、倫理法人会は、タバコに対する見解を出していないのです。時々、健康問題の一環として興味関心がある講師の先生方の中で、タバコが良くないという話題が出ることはありましたが、組織的な対応はしてこなかったはずです。
昔話です。江戸川区内のたしか瑞江方面で行った講演会でのこと。
「旦那の喫煙に困っています。何とか喫煙をやめさせられないでしょうか」
会員の主婦からの質問に対して、
「旦那の喫煙ぐらい認めてあげなさい。その方が夫婦仲は良くなりますよ」
そう指導していた先生がいました。
私は開いた口がふさがらなかった記憶を未だに覚えています。
今現在は知りませんが、少なくとも10年前当時の倫理法人会におけるタバコに対する認識とは、この程度のものでした。
倫理法人会は、なぜタバコに関して沈黙するのでしょうか。倫理的な問題として考えれば、真っ先に取り上げ、組織として、または幹部先生の個人的意見としてでも、タバコに対する見解を率先して示して欲しかったほどです。
でも、それができなかった背景には、やはりどんな高名な先生と言えども、喫煙者=中毒患者となってしまっていては、自らを律し、自らの行為を制御する力を持ち得てこなかったのではないかと邪推してしまいます。
これからも、各地の倫理法人会の会場で、来馬明規住職のように、タバコが悪いという講話が数多くされることを倫理法人会として後押ししていただけるよう期待します。
2010年05月19日