連立慣れしていない非力な小政党は、何も実現できない
社民、連立離脱論強まる 福島氏「沖縄を裏切れない」
2010年5月28日21時54分 asahi.comより
消費者担当相を罷免され、会見する社民党の福島瑞穂党首=28日午後8時40分、東京・永田町の社民党本部、細川卓撮影
社民党の福島瑞穂党首は28日夜、閣僚罷免後に党本部で記者会見し、「社民党は沖縄を裏切ることはできない。これ以上の負担を押しつけることに加担もできない」と語った。同党はこれに先立つ両院議員懇談会で閣外協力はしない方針を決定しており、福島氏の罷免をきっかけに連立離脱論が強まっている。
福島氏は会見で、連立政権を離脱するかどうかについて「社民党はボトムアップの政党であり、全国幹事長会議を開いて十分に議論して決めていきたい」と強調。三役方針を取りまとめた上で、30日に予定している全国幹事長会議で最終決定する見通し。
連立離脱をめぐっては、党内でも慎重だった幹部から「離脱せざるを得ない」との声が出ている。一方で、辻元清美国土交通副大臣は離脱には慎重な考えを示しているとされる。30日までに辻元氏ら幹部が協議を重ねる見通しで、党全体で連立離脱を決定するのかどうかが焦点となる。
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沖縄の人たちは、社民党の決断を評価するかもしれない。しかし、果たしてこの原則的な振る舞いは、沖縄の人たちにとっても利益になったのであろうか。
私は全然そのようには思わない。もしこの事件がきっかけとなり、民主党政権が倒れ、自民党政権が復活するようなことにでもなれば、彼らが民主党以上に沖縄のことを考えて日米安保などを考えるとは到底思えないからだ。
果たしてそれで良かったのか。
私は、民主党も社民党も支持する立場にはないが、それでも社会党は個別の政策の中に良い主張をたくさん持っていた。司法改革など、被疑者の人権に関わる問題などは、社会党が先頭に立ってこそ改革できる問題だと思って、密かに期待もしていた。
しかし、政権離脱してしまえば、そんな期待も吹っ飛んでしまう。
自分たちの主張が100%実現できなくても、せめて20%、いや10%でも実現すれば、たとえ残り実現しなかった90%のことについて罵声を浴びせられても、政権内に留まるという選択もあったであろう。
社民党の支持者達は、連立離脱を潔い行動として評価するかもしれないが、私は評価しない。むしろ、どんなに批判されても、どんなに罵声を浴びせられても、深く深く頭を下げて、20%、いや10%の政策実現に向けて、愚直に政権内に留まるべきではなかったのだろうか。
潔い格好良さとは、実際に政治を変える力にはなりはしない。
むしろ、徹底して格好悪い姿にこそ、その姿に甘んじる胆力があってこそ政治を変える力になるのでは無いだろうか。
新政権ができて、まだ一年も経っていないのである。
今の社民党の姿とは、結婚して一年少々で離婚を決意した人気女優の姿と、どうしても私には重ねて見てしまう。
せめて1期4年は持たせて欲しかった。本当にもったいない。
2010年05月29日