少人数学級への取組
これまで頑なに少人数学級への取り組みについて否定してきた江戸川区ではあるが、今度新たに、文科省において少人数学級への取り組みを始めたという報告が、特別委員会の中であった。
35人学級への計画案は、資料の通りであるが、この資料説明に関して、何か質問はとのことだったので、私から簡単に質問をした。
「今後、40人学級から35人、30人学級へとクラス編成が変わってきます。その可能性を受けて、現場の自治体では、その動きを前提とした対応が求められてくることでしょう。具体的には、校舎の建て替えなどにより、新校舎に移行する場合、少人数学級になることから、教室数を増やす必要性に迫られると言うことです。当然、執行部もその点は十分認識されていることでしょうが、私は気になったのは、『少人数学級になるのだから、当然教室も縮小されるべき』という考え方です。私は、少人数学級になったとしても、教室における一定の広さは確保した方がいいし、一見無駄だと思えるようなスペースが教室の中にもあった方が、子どもたちにとっては、生き生きと教室の中でも遊べると思うのです。いかがでしょか」
これに対して執行部側からは、
「確かに、単純にクラスにおける子どもたちの数が減ったから、教室を狭くするという発想はしません。しかし、少人数学級になれば、教室数を増やさなければならなくなることも事実ですし、要はバランス感覚だと思うのです。教室の広さを以前通り確保しつつ、教室数を増やしていけば、そのしわ寄せは、どこかに来ます。廊下など校舎内のスペースが減るのか、校舎を大きくして、校庭こそが狭くなるのか、それはその地域地域事情によって異なります。ですから、まだ計画段階の話ではありますが、総合的に判断して、スペースの問題は取り組んでいきたいと思っています」
この様な回答だった。
常識的な回答に対して、私は「単純に教室のスペースを減らそうと言う発想だけはしないで欲しい」と更に注文をつけて質問を終わった。
私がなぜ、この様な教室の広さにこだわったかと言えば、文教委員会において視察してきた小学校で、実質的に30人学級を実現している学校があり、その教室を見てみると、やはり狭いという印象を私自身がもったのである。
少人数学級自体は歓迎すべき現象ではあるが、それで教室のスペースが単純に減らされたのでは、中にいる子どもたちに圧迫感を与えるのではないかと危惧したのだ。
私の意見は、その程度の主張であり、何も自説に固執するつもりは無いが、違った価値観を執行部に言うことによって、多面的な判断から、お仕事をして欲しいと願うばかりである。要は子どもたちにとって、勉強しやすい環境づくりを、役所の人間は、議会と一緒になって実現していくことが求められているのだから。
2010年09月22日