「ヘタレ日本」となってしまった今の政治
ノーベル平和賞で対中包囲網に加わらない日本
2010/10/14(木) 12:51 サーチナより
中国の獄中作家、劉暁波氏が下馬評どおり、ノーベル平和賞を受賞した。
いまさらだが、ノーベル平和賞というのは極めて政治的な賞だ。国際社会からの政治的メッセージが込められている。劉氏が受賞できて、ウイグル人の人権擁護活動家として知られるラビア・カーディル女史や、中国のエイズ患者の権利擁護のために活動し国家政権転覆扇動罪で服役中の弁護士・胡佳氏が受賞できなかったのは、まさしく国際政治的な流れのおかげである。つまりGDPで日本を追い越し、南シナ海や東シナ海の海洋権益拡大にむけた強引な態度など、「中国このまま放置しておくと国際社会の脅威となる」と、周辺国家に思わせてしまったのだ。そしてノーベル賞委員会がそういう空気を察知し平和賞授与を決め、これを機会に、国際社会は対中国際世論包囲網で中国の体制改革を促そうと考えた。そういう国際社会の対中警戒を引き起こしたきっかけの一つは尖閣諸島海域でおきた中国漁船と日本の海上保安庁巡視船の衝突事件だろう。
ところが、欧米から台湾に至るまで劉氏のノーベル平和賞受賞を祝福し、中国の姿勢を批判するコメントを相次いで出すなかで、日本の菅直人首相のコメントは、祝福の言葉すらなく、「ノーベル賞委員会がそう評価した。しっかり受け止めておきたい」とまるで中国政府のスポークスマンのような発言をした。9月末に訪日していた中文独立ペンクラブの廖天●(王ヘンに其)会長が牧野聖修衆院議員(民主党)を訪問したさい、牧野議員は劉氏のノーベル平和賞受賞を支持する声明を人権問題議員連盟で出すと約束したそうだが、それも出されなかった。
これは、日本は国際社会の対中包囲網に加わらず中国の味方に立つ、と言っているようなものだ。中国はこのメッセージを受け取り、翌日には軍事管制区に立ち入ったかどで拘束していたフジタ社員を釈放し、尖閣事件で中国政府が受け入れを拒否していた「日本青年上海万博訪問団」の再招待が決まった。
だが、日本は本当にこれでいいのだろうか。日本だけが中国の味方をする、という選択は確かに外交政策的には有りうるし過去にもあった。だが尖閣問題での中国の横暴に翻弄(ほんろう)され国際社会に注意喚起した当事者の日本が今のタイミングで中国にすり寄るのは、経済貿易など目先の利益を優先し、独裁国家の言論弾圧を肯定する非常にみっともない選択、ある種、裏切り行為にすら見えないだろうか。
さらにいえば、こういう主体性のない性格は、「不打不成交」(けんかしなければ友達になれない)という中国人がもっとも軽蔑(けいべつ)し嫌うタイプではないだろうか。
きちんと情勢を判断できないと、日本は中国以上に国際社会で孤立する可能性がある。(編集担当:三河さつき)
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「ヘタリア」というタイトルの日本のマンガがある。「ヘタリア」というのは、「ヘタレなイタリア」の略である。この様な不名誉なタイトルをつけてはいるが、イタリアから抗議が来たという話は聞いたことがない。
実はアニメ化もされているのだが、原作のマンガでは、韓国キャラクターの設定について「韓国を侮辱している」としてネットを中心に批判の声が上がっていた。韓国キャラクターはアニメ版に登場しないものの、放送中止を求める署名運動が起こり、更には韓国国会で取り上げられるまでに発展した。(ウィキペディアより)
この様に、この作品は、世界に実在する、または実在した国々を擬人化して、面白可笑しくドラマ仕立てで、歴史などを紹介する作品となっている。
シビアな歴史やその時々の時事ネタを下敷きにしつつも展開されるコメディである。
この作品自体は、とてもほのぼのとしていて、肩の力を抜いてみることができるのだが、さしずめ、今の日本と中国を擬人化してドラマを考えると、どうなるのだろうか。ヘタリア風にセリフなどを考えてみた。
中国「ここは俺の土地だ」
そう言って、中国は日本の土地に車を止めました。
日本「ここは私たちの土地なので、出て行ってもらえませんか」
中国「何だと! 生意気だ」
中国は、怒って、日本の家に車をぶつけました。
家には大きな穴が空いてしまいました。
日本「それは酷いじゃないか」
中国があまりにも酷すぎたことをしたので、日本は中国を捕まえてしまいました。
中国「何で捕まえるんだ。早く放せ」
中国は一方的に釈放を要求します。
最初、日本は怒って、中国を捕らえたまでは良かったのですが、その後急に弱気になってしまいます。
中国「釈放しないなら、借りた物は返さないよ。また今までは、ウチから色々買えただろうけど、これからは何も売ってやらないよ」
中国は何でも売っている大きなお店を経営していました。
日本は困りました。中国のお店から、欲しいものが買えないと、日本の生活が成り立たないと考えたからです。
日本「それじゃー、放してあげるよ」
中国「そうだよ。捕まえるなんてことしなければ良かったんだよ。これは全部、日本の責任だからな。不当にも俺様を捕まえたんだから、謝罪して賠償金払えよな」
日本「えー、そんなことはできないよ」
日本は、中国の要請に応じて、捕まえることを止めて、中国を解き放しました。それでも中国は納得しません。中国を捕まえた責任は日本にあるとして、中国からは、謝れとかお金を出せとか、一方的に言われ放題でした。
日本「・・・・・・・・・・お金は払わないし、謝りもしないよ」
小声で反論するのが、精一杯の抵抗でした。
中国「もう、おまえとなんか、話してやらないぞ」
日本「そんなこと言わないで、お話ししてよ。仲良くしようよ」
日本は中国が怖くて怖くて仕方が無かったのです。本当は中国の蛮行を撮した決定的証拠となるビデオがあったのですが、日本はそれを公開することなく、タンスの奥にしまい込んでしまいました。
中国「おまえの土地だと言っているところは、俺の土地だからな」
日本「そんなこと言わずに、もっと仲良くしようよ」
今も中国は、日本の隙を見ては、他人の土地に勝手に上がり込むようなことをし続けていたのでした。
この様な日本と中国のやり取りを見ていた他の国々は、あまりにも中国の横暴さが理不尽であることを内心不愉快に感じていました。ですから、中国が粗暴であることを皮肉って、軽くたしなめる意味で、「いい加減にしま賞」という賞を、中国にプレゼントしました。
これに対して、中国は自分たちがバカにされたと思い、更に怒りました。この賞をくれたノルウェーに対しては、
中国「もう、ノルウェーとは話しもしてやらないからな」
そう言って、会う約束を一方的にキャンセルしてきました。
「いい加減にしま賞」の受賞に関しては、世界各国が抗議と皮肉の意味を込めて、中国に祝福のメッセージを述べています。普段、中国からいじめられている台湾でさえ、この賞の受賞をきっかけに、これからはもっと国際社会で認められるような行動をするようにと中国に注文しました。
それにも関わらず、当事者である日本はというと、「もう『いい加減にしま賞』については、言わなくていいんじゃないかな」と思って、中国を皮肉って祝福するわけでもなく、ただ黙っていました。
日本と中国との関係が悪くなって、少しでも日本のことを応援してあげようと思っていた他の国々は、あまりにも情けない日本の対応に、だんだん日本のことを考えてあげること自体、バカらしく思い始めました。
自分の力で自分の土地を守れない。
自分の土地に勝手に入ってきた不法者を批判できない。
他の人たちが、その不法者を批判しているというのに、当事者である自分は黙って関係ない振りをしている。
まるでいじめられっ子に対して、せっかく他の子どもたちが、援助の手を差し伸べようとしているのに、それを拒否して、いじめっ子の顔色を常にうかがっているような対応をしているのが、今の日本です。
はたして、日本という国は、このまま自己主張もできない意志薄弱な国になってしまって、良いのでしょうか。
ここまでプライドを自ら捨て去ろうとする国を、私は他に知りません。
教訓:天は自ら助くる者を助く
2010年10月17日