田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
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日刊田中けん

自己責任を放棄した経営者に、政治を語る資格なし

ユニクロ商品、脱中国生産へ ヒートテック8割→5割に
2010年10月22日22時56分 asahi.comより


 ユニクロもヒートテックを含めた商品全体の85%程度を中国で委託生産しているが、今後2年程度で7割弱まで下げる方針。


 ユニクロを傘下に持つファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は同日の会見で、中国・成都で16日に反日デモが起きた際、1店を一時閉店したことを明らかにした。日本政府の対応については「中国に進出した企業は自己責任でやって下さいというのはどうかと思う。ビジネスがやりやすいようにするのが国としての義務」と述べた。
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 今回の尖閣諸島における中国人船長釈放事件の背景には、複数の経済人から、「一刻も早く中国人船長の解放を」という干渉を受けたという話が、漏れ伝わっている。
 つまりユニクロのように、中国に進出して莫大な利益を稼ぎ出した日系企業にとっては、中国はとても大切な国であろう。しかしその国が、今や正に、軍事的とも言える暴力行為によって、日本固有の領土である尖閣諸島を侵略しようとしている。この現実から目をそらして、「ビジネスがやりやすいようにするのが国としての義務」と注文をつけると言うことは、つまり、日系企業のために、尖閣諸島を中国に放棄しろとでも言いたいのだろうか。


 早くから海外に進出し、利に聡い経済人であることは認めるが、この様なセンスでは、とても多くの日本人から愛される企業に育つとは思えない。
「日系企業栄えて、国滅ぶ」
 これでは本末転倒だ。どんなに利潤を第一に追求する企業と言えども、社会的貢献、祖国発展などの社会的使命を忘れて、大きくなる企業はあり得ない。


 中国依存度を徐々に下げていくというのは賢明な判断ではあるが、中国と関係を持つ以上、いついかなる時、外交における中国の人質に経済人がなるかは、わからないのだと、フジタの事件を機に、多くの経済人は肝に銘じた方がいい。
 本来、「自己責任」などと厳しい言葉は使いたくないが、日本侵略という中国の本性がハッキリした以上、ビジネスにしろ、観光にしろ、中国に行くとは、自ら「飛んで火に入る夏の虫」になると言うことだ。仮に無事に帰ってこられたとしても、それはたまたま帰ってこられただけの話であって、中国当局の胸先三寸で、訪中者の運命は、中共の手の中にあると心得ることが賢明だ。


 有事の際に軍務を優先し、国と軍が民間のヒトとモノを統制する「国防動員法」が、7月1日から中国で施行されている。その内容は、以下の通りだ。
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・中国国内で有事が発生した際に、全国人民代表大会常務委員会の決定の下、動員令が発令される。
・国防義務の対象者は、18歳から60歳の男性と18歳から55歳の女性で、中国国外に住む、中国人も対象となる。
・国務院、中央軍事委員会が動員工作を指導する。
・個人や組織が持つ物資や生産設備は必要に応じて徴用される。
・有事の際は、交通、金融、マスコミ、医療機関は必要に応じて政府や軍が管理する。また、中国国内に進出している外資系企業もその対象となる。
・国防の義務を履行せず、また拒否する者は、罰金または、刑事責任に問われることもある。
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 もし日本と中国が戦争にでもなれば、日系企業であるユニクロでさえ、せめて中立という立場さえ保てず、中国の管理下に置かれることになる。企業財産は全て没収される。経営者幹部達が、中共に非協力的な対応をすれば、それが刑事罰の対象となり、最悪死刑にさえなる。
 国籍に関係なく、中国国内にいる者は全て中共の為に戦うことを拒否できない。


 それだけでなく、日本に住んでいる中国人が民兵として日本と日本企業を襲ってくる。「国防の義務を履行せず、また拒否する者は、罰金または、刑事責任に問われる」ので、日本国内に住む善良な中国人でさえ、いつ豹変するかわからない。仮に在日中国人自身にとっても、日本人を襲うことが嫌なことだとしても、家族や一族が中国国内に事実上の“人質”として住んでいる以上、中共の命令に逆らうことはできない。右翼テロリスト集団のスローガン「一人一殺」ぐらいのことは、日本に住む普通の中国人でさえ、大いにしてくるかも知れない。


 はたして柳井正会長兼社長は、この様な中国の覚悟を知った上で、たわけたことを言っているのだろうか。「馬鹿も休み休み言え」とはこのことだ。


 今、日本政府に求められる覚悟とは、中国と関係が濃い日系企業の圧力をどんなに受けようが、その企業を見捨ててでも、必至になって領土を守り抜く決意である。仮に個人や企業やレアアースが人質に取られようとも、それらの脅しに決して屈することがない「ぶれない意志」である。
 今後は、民主党政権のみならず、政治に口出し介入し、圧力をかけてくる以上、中国に進出して巨利をむさぼっているユニクロのような日系企業も同様に政治的な批判対象としなければならない。


 今、日本が、国家存亡の危機にあるというのに、中国のご機嫌をうかがい、「中国に進出した日系企業にもっと儲けさせろ」という経営者に対しては、「あなたはどんな神経しているのですか」と問い続けたい。


2010年11月01日