田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

t_ken

日刊田中けん

町名表記にはローマ字並記を

 外国にて。英語を母国語とする外人と話すとき、こんな会話をすることがある。


“I can't speak English a little bit.”
“Don't worry. I can't speak Japanese,too.”


 同様に、日本に来ている外国人が、以下のように話しかけてくることがある。


「私は日本語が少ししか話せません」
「心配ないですよ。日本人だって、漢字が読めませんから」


 こう答えると、少しは気が楽になってもらえることだろう。


 さて、江戸川区の町名は少々読み方が難しい。
 興宮
 鹿骨
 谷河内
 このあたりは、判読が難しかろう。
 しかし、地元の人間であれば、または一度覚えてしまえば、この様な一見難解な漢字であっても読むことは容易である。


 問題は以下のような場合だ。
 興宮町
 鹿骨町
 西小松川町
 東篠崎町
 本一色
(ちなみに、江戸川区では、「東篠崎」と「東篠崎町」は別の町名である。同様に、「鹿骨」と「鹿骨町」も別の町名である)
 では、上記の5つの町名を正確に読める人はどれだけいるだろうか。
 どれも漢字を知ってしまえば、平易な読み方である。しかし、この平易な読み方こそ、実は難解だ。


 正解は上から、
 おきのみやちょう
 ししぼねちょう
 にしこまつがわまち
 ひがししのざきまち
 ほんいっしき
 このようになる。もちろん、答案用紙が相手ではないので、「おきのみやまち」と呼ぼうが、「にしこまつがわちょう」と呼ぼうが、人間相手には通じる。でも、正式名称として言えば間違っていることになる。
 さすがにこれは、地元の江戸川区民でも全問正解となると、難しいだろう。


 このように何通りかの読み方が予想される漢字に関しては、いや町名に関しては原則、ローマ字並記で記すことが、望ましいのではないだろうか。
 在区外国人を主体に考えるのではなく、日本人のためにローマ字表記を並記することが望ましい。この結果、付随的に在区外国人にとっても、読みやすい町名表記となるであろう。
 ここは日本である。まずは日本人が暮らしやすい街作りをすることが主である。しかしながら、それが同時に、外国人にとっても暮らしやすい町となるのであれば、それを否定する立場に、今の私はない。


 外国人に対して優しく接することは、日本人の美徳である。しかし、主体がどこにあるのか、それを間違えて行政運営することは、政治を本末転倒にしてしまうことにもなりかねない。
 日本の政治は、まずは日本人のために行うものである。


2010年12月03日