ハードルが高すぎる航空会社の“義援金マイル”
ポイントだって、マイルだって、全て国民の財産だ。だから、このような国民の財産に対して速やかなる法的保護を。
これが私の政治的主張である。この日記でも何度もポイント制度について取り上げて述べてきた。当然、国民の財産であるから、このポイントを所有者が何に使おうが、それは自由なのだが、今回航空会社から提案された「義援金マイル」の設定があまりにもお粗末なので、この際、キッチリ批判しておく。
まずはJALの公式発表から。
http://www.jal.co.jp/shien/
JALグループは「東北地方太平洋沖地震 救難支援マイル」として日本地区のJALマイレージバンク会員の方に、7,500マイル以上7,500マイル単位でJALホームページからマイルを寄付していただき、お寄せいただいたマイル相当額(7,500マイル=7,500円相当)を現金で社会福祉法人中央共同募金会に寄付いたします。
寄付金については社会福祉法人中央共同募金会を通じて、中央共同募金会が実施する被災者の方々への支援活動に使われます。
なお、海外地区のJALマイレージバンク会員にも別途参加を呼びかけます。
-------------------------------
次にANAの公式発表から。
http://www.ana.co.jp/amc/news/info/gien_1103/
ANAグループでは、今般発生いたしました東北地方太平洋沖地震による被災地域の復興支援の一助として、以下の通りANAマイレージクラブ会員の方を対象にした"義援マイル"を実施いたします。ANAホームページ「ANA SKY WEB」より1,000マイル単位でお申し込みいただき、ご協力いただいたマイルは、全額1マイル=1円として国際人道支援組織「ジャパン・プラットフォーム」などを通じて被災者の方々の救援のために寄付いたします。
-------------------------------
1マイル=1円という交換レートについては、この際良しとしよう。(本来ならば、1マイル=2円程度に設定して欲しかったが)ただし、JALは7500円から、ANAは1000円からでないとマイルを寄付できないという最低額の設定についてはどのような事情で決められたのか、明らかにして欲しい。
他のポイント企業がしているように、普通1マイル=1円からの寄付で良いではないか。このような時だからこそ、公共的使命をもつ企業は、積極的に、世のため人のために汗を流せる企業であって欲しい。より多くの方々から、善意を集めようと思えば、そのハードルは極力低く設定しなければダメだ。
ハードルを高く設定することは、本気で寄付金集めをする気が無いといううがった見方もされかねない。事実、私はそのように、この航空会社の姿勢を見ている。つまり良かれと思ってやったことが、逆に企業イメージを悪くすることにもなる。即刻、1マイル=1円からの寄付金受付に変更して欲しい。
早速、ホームページを通じて、JALとANAに対しては、「公式に批判します」との苦情メールを出した。こうやって、自分の意志をメールや電話で伝えること。これだって、微力ながら、東北地方を中心とした被災した方々に対する支援だと思っている。
お金がある人は、お金を使った支援のあり方を。お金が無い人は、お金が無い人なりの、意思表示による支援のあり方を考えて、皆で、被災地の方々の応援をしていきたい。
2011年03月17日