ANAの回答、JALの回答
ANA、JALによる義援金マイルによる寄付受付が始まった。
しかし、被災地復興を願う利用者の善意が、ANAの場合1000マイルから、JALの場合7500マイルからと、設定されている。このように最低額のハードルが高いが故に、より多くの利用者から寄付が集まりにくい状況になっている。それを批判して、各航空会社に苦情メールを送ったところ、早速、返信が帰ってきたので、それを紹介する。
ちなみに、ANA、JALの順に返信があったので、返信が早い順に紹介する。
ANAメール
この度は、ANAマイレージクラブ会員の方を対象にした“義援マイル”につきまして、ご意見をお寄せ頂き、誠にありがとうございます。
当初、“義援マイル”については、お申し込みの単位を10,000マイル単位とご案内させて頂いておりましたが、より多くの会員の皆様よりご寄付頂けるよう現在ANAの特典交換プログラムで最小交換単位である
1,000マイルからのお申し込みに変更させて頂きました。
今般、1,000マイル未満の単位を交換につきましてご要望頂いておりますが、誠に恐縮ながら、最小交換単位に満たない999マイル以下のマイルは交換頂けません。何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。
なお、お客様より頂戴致しましたご意見は担当部署へ申し伝え今後のサービス改善の参考とさせて頂きたく存じます。
貴重なご意見をありがとうございました。
また、この度は、被災者の皆様への支援につきましてとても暖かいお心遣いを頂きましたことを感謝申し上ます。
弊社と致しましては、お客様にお喜び頂けるプログラムに向けより一層努めて参る所存でございますので、引き続きのご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
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JALメール
平素より日本航空をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
このたびは東北地方太平洋沖地震に伴うマイルの寄付につき、ご意見をお寄せいただきましたこと、深謝申し上げます。
弊社では、これまで災害発生時に、航空業の特性を活かした復興支援として無償輸送、ユニセフ募金、マイルによる寄付、チャーター便の緊急設定と運航(有償)などを行ってまいりました。
今回、お客さまから「マイルを使って支援したい」という善意のご提案があり、地震の被災状況が非常に大きいことから、弊社としては、更生計画途上ではあるものの、できる範囲での貢献協力をいたしたく、実施を決定いたしました。
また、過去これまでマイルでの寄付として、海外での災害時の支援の際には10,000マイルを一口として10,000マイル単位での寄付を承っておりました。
しかしながら、今回の地震は、国内で最大規模の大災害であり、被害が甚大であることに鑑み、可能な限り、多くのお客さまにご参加いただけるようにすべきと社内検討をいたしました。
一方で、現在、様々な関係者のご理解、ご支援を得ながら、更生計画を完遂すべく、着実に計画を進めております。また、従来のマイル寄付に比べよりご利用いただきやすくするためには、応募がかなりの数と
予想されることから、相応の資金計画が必要となることも事実です。
支援金をマイルの代替としてお届けするためには、現時点では費用計画に影響を及ぼさない、現状の一般の特典として設定できるレベルに合わせる必要がございました。
検討を重ねた結果、また、関係機関からのご理解も得ながら、今回の決定に至った次第です。
田中様には1マイル単位での寄付につきお申し出いただき、また、同様のご意見やご要望を頂戴しておりますことも事実でございます。
ご納得いただけない点も多々あるかと存じますが、再生途上の企業として最大限努力した結果として、ご理解いただければ幸甚です。
JALグループでは、社会使命を十分に認識し、今回の救難支援マイルに限らず、社として、社員として、更になにができるかを検討しております。
ご指摘につきましては、弊社経営も含め、報告いたし、幅広く社内にて
共有させていただきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。
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私の主張はきっと、私一人の意見ではあるまい。何を持って復興支援とするか、その意志を、額の大小を問わず、多くの方々が思っている思いを、集めて、被災地に届ける役割は、公益企業だからこそできる社会的使命でもある。
今回は、高めのハードル設定となり、義援金マイルを集める抵抗になっていることは間違い無いが、この様な震災は今後もありうるだろう。今回の失敗を教訓にして、何が利用者の望みであり、何が被災者のためであり、何が天下国家のためになるのか、もう一度よく考えて、サービス提供を切に望む。
2011年03月18日