田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

t_ken

日刊田中けん

区議会議員・執行部初顔合わせについて

 5月11日(水)の14時から、区議会議員・執行部初顔合わせの儀があった。15:45から始まる拡大幹事長会の前に行われた。これは1期4年間の冒頭に行われる儀礼的な会合である。
 最初に区長があいさつし、次に副区長をはじめ、幹部職員があいさつする。部長クラスのあいさつが終わると、課長級のあいさつとなるのだが、課長級のあいさつは、部長が各課長級を紹介して、紹介された職員が、一歩、二歩前に出て一礼して、退席するという形式だった。


 全ての課長級以上の職員のあいさつが終わると、今度は区議会議員のあいさつになった。


 当選した44名全員が、五十音順に、一人ずつあいさつするのだが、似ているようで似ていない微妙な差異に注目して、私はあいさつを聞いていた。
 あいさつ文をそれぞれの文章に分けて見ると、以下のような組み合わせによって全体の文章になっていることがわかる。


① (○○○○党の)
② (新人の)
③ □□□□□です。  ←自分の名前
④ よろしくお願いします。


 全ての議員に共通して言えるのは、③と④は発言したということだった。
 差異が表れたのは、①と②である。
 私のように無所属議員は、①を名乗ることはまずない。もしどうしても名乗るならば、「無所属の」とでもいうのだろうが、あえてそれを言う人はいない。
 また政党公認で当選した議員であっても、その組織に対する帰属意識が強い議員たちが、政党名を名乗っていた。つまり、所属政党こそ自分自身のアイデンティティを形成する重要な要素だとの主張を無意識にしている瞬間だった。


 傾向としては、新人議員であるほど、政党に対する帰属意識は強く、ベテランになればなるほど、帰属意識は薄れ、○○○○政党のという発言は少なかった。
 また政党活動に熱心な議員は、やはり政党名を名乗る方が多かった。


 ②の「新人の」という発言は、ほぼ全ての新人議員は発言していた。新人でありながら、「新人の」と発言していない議員は、確かいなかった。そこには、「自分は新人なのだ」という謙虚さと、それでも自分は議員なのだという自負心の表れを私は感じた。月並みな言い方だが、歳の高低は関係なく、全ての新人議員はフレッシュな口調だった。


 他に差異があるとすれば、間の取り方の違いだ。新人も含め、期の浅い議員は、前の人があいさつするとすぐにあいさつをした。それがベテランともなると、前の人があいさつして、しっかり間を取って、あいさつを始めた。
 単純に加齢による動作の鈍さによって、間が作られるというだけではない、そこには長年議員生活をし続けてきた余裕が感じられるあいさつであった。


 あいさつに限らず、議会内の発言なども、期が浅い議員とベテラン議員とでは、おのずとそのテンポは違ってくる。
 儀礼的な集会の中にも、微妙な差異を見つけ、それを分析して楽しみながら、私は43名の議員のあいさつを聞いた。
 集会は、ものの20分程度で終了した。


2011年05月13日