政策と立ち振る舞いは、別々に評価すべき
子ども手当廃止、批判相次ぐ=鳩山氏「理念失う危機」-民主
(2011/08/04-18:54)時事ドットコムより
民主党内で4日、執行部が子ども手当を2011年度限りで廃止することで自民、公明両党と合意したことに対し、批判や不満の声が相次いだ。
鳩山由紀夫前首相は同日昼、衆院議員会館で開いた自らを支持する議員グループの会合で、「(野党から年少扶養)控除を復活せよ、という強い圧力を受けており、屈してしまえば理念そのものがうせてしまう危機だ」と述べ、野党に譲歩を重ねてきた岡田克也幹事長らを強くけん制した。
鳩山氏は、民主党政権が「控除から手当」を掲げ、国民への直接支給を重視してきたことに触れ、「マニフェスト(政権公約)の理念、政権交代の原点が失われてしまうとすれば、看過できない」と強調。出席者からも「マニフェストの大事な部分だ。旗を降ろすのはいかがなものか」などと異論が続出した。
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これは、これまでに何度も言ってきたことの繰り返しだ。
私は子ども手当てには批判的である。
まず子ども手当てを増やしたところで、子どもは増えない。財政出動に対して期待される効果が望めない。更に、意図的に子どもを増やし人口を増やすという考え方に対して否定的である。
つまり少子化という今の現状を、それほど私は問題視していない。
だからこそ、子ども手当てという政策には批判的なのだ。
しかし、子ども手当ても含めて、民主党は、この政策を全面に掲げて選挙を戦い、政権を勝ち取った。子ども手当ては、高速道路の無料化と共に、民主党のマニフェストにおける根幹とも言えるべき目玉政策であったことは間違い無い。
私が民主党を政策を支持しようとも、支持しまいとも、多くの人々が民主党に投票し、民主党は政権政党となった。それならばどんなに批判が多かろうとも、愚直に自分たちが掲げた政策を実現しようと、汗水垂らすのが、民主党に期待してくれた有権者に対する真摯な対応ではないだろうか。
私は昨今の民主党が、スムーズな議会運営を一義的に考えるあまり、民主党を政権政党へと押し上げてくれた“本来の支持者”の期待までも裏切っているのではないかと思い、つくづくその立ち振る舞いを残念に思う。
腰が据わっていない、批判に耐えられない。
そんな政治家は、政権政党を担えるだけの資格がない。
私も含め、多くの野党から批判されようとも、自分たちが掲げた政策を愚直なまでに実行しようとする真摯さを、私は民主党に期待したのだが、今のグズグズな民主党執行部の姿を見る度に、失望を禁じ得ないのである。
2011年08月04日